建設業経理とは?未経験から始めるステップバイステップ

この記事の要約
- 建設業経理の仕事内容と一般的な会計との違いを解説
- 未経験から建設業経理を目指すための具体的な4ステップ
- 建設業経理に必要なスキルと資格、仕事のやりがい
- 目次
- 建設業経理の基本:一般的な会計との違いは?
- 建設業経理が「特殊」と言われる理由
- 一般的な会計業務との主な違い
- 建設業における経理・会計の重要性
- 建設業経理の具体的な仕事内容
- 日常的な会計処理
- 月次・年次の決算業務
- 建設業特有の会計処理
- 未経験からでも大丈夫?建設業経理への挑戦と不安解消
- 読者のよくある不安:「専門用語が多すぎて難しそう…」
- 読者のよくある不安:「簿記の知識だけで足りる?」
- 建設業経理の「やりがい」と「大変な点」
- 未経験から建設業経理になるためのステップバイステップ
- ステップ1:まずは基本!簿記(会計)の知識を身につける
- ステップ2:建設業経理士(CPD)資格の取得を目指す
- ステップ3:求人探しのポイントとアピール方法
- ステップ4:入社後に意識すべきこと
- 建設業経理に向いている人・求められるスキル
- 建設業経理に求められる資質
- まとめ:建設業経理は未経験からでも目指せる専門職
- 建設業経理に関するよくある質問
- Q. 建設業経理士の資格は必須ですか?
- Q. 残業は多いですか?
- Q. 建設現場に行くことはありますか?
- Q. 未経験でも給与はどれくらい期待できますか?
建設業経理の基本:一般的な会計との違いは?
建設業経理とは、建設工事に特化した会計処理を行う専門業務です。一般的な経理と異なり、「工事期間が長期」「受注生産」という建設業のビジネスモデルに合わせた独自のルール(勘定科目や原価計算)が存在します。ここでは、建設業経理がなぜ専門性を求められるのか、その理由と一般的な会計業務との具体的な違いを解説します。
建設業経理が「特殊」と言われる理由
建設業経理が特殊とされる最大の理由は、そのビジネスモデルにあります。一般的な小売業や製造業と異なり、建設業は基本的に受注生産です。製品(建物など)が完成するまでに数ヶ月から数年といった長期の工事期間を要することが珍しくありません。
このため、いつ売上を計上するのか、工事にかかった費用(原価)をどう管理するのかが複雑になります。また、建設業は建設業法をはじめとする関連法規による規制も多く、これらの法律が会計処理の方法にも影響を与えている点が、特殊性を強めています。
一般的な会計業務との主な違い
一般的な会計(商業簿記)と建設業経理(工業簿記に近いが独自のルールがある)では、使用する勘定科目や原価計算の方法、収益を認識するタイミングが大きく異なります。
- 建設業特有の勘定科目:
一般的な「売上高」は「完成工事高」、「仕掛品」は「未成工事支出金」、「売掛金」は「完成工事未収入金」といった、建設業特有の勘定科目を使用します。これらは、工事の進捗や完成度合いを財務諸表に正しく反映させるために不可欠です。 - 原価計算の方法(工事ごとの原価計算):
建設業では、プロジェクト(工事現場)ごとに原価を集計する「工事原価計算」が必須です。材料費、労務費、外注費、経費の4つの要素を、どの工事現場でどれだけ発生したかを正確に把握・分類し、管理します。 - 工事進行基準と工事完成基準:
売上(完成工事高)を計上するタイミングの基準も特徴的です。- 工事完成基準: 工事が完了し、顧客に引き渡した時点で売上と原価を一括計上する方法。
- 工事進行基準: 工事の進捗度合いに応じて、決算期ごとに売上と原価を按分して計上する方法。長期の大規模工事では原則としてこちらが適用されます。
▼一般的な経理と建設業経理の比較表
| 比較項目 | 一般的な経理(商業簿記など) | 建設業経理 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 商品の仕入・販売による損益計算 | 工事の完成・引渡しによる損益計算 |
| 原価計算 | 商品原価、製造原価 | 工事原価(材料費、労務費、外注費、経費) |
| 特有の勘定科目 | (比較的少ない) | 未成工事支出金、完成工事未収入金など多数 |
| 収益認識基準 | 商品の引渡し時、サービスの提供時 | 工事完成基準、工事進行基準 |
建設業における経理・会計の重要性
建設業における経理・会計は、単なるお金の計算にとどまらず、会社の経営そのものに直結する重要な役割を担っています。
第一に、工事ごとの正確な原価把握と利益管理が不可欠です。どんぶり勘定では、赤字の工事に気づくのが遅れ、会社の経営を圧迫しかねません。経理が正確な数字を出すことで、経営陣は適切な経営判断を下せます。
第二に、公共工事の入札に参加する企業にとって重要な「経営事項審査(経審)」に大きな影響を与えます。経審では財務状況が厳しくチェックされるため、建設業会計のルールに則った正確な決算書作成が、会社の評価(受注機会)に直結します。
最後に、金融機関や取引先からの信頼確保にも繋がります。透明性の高い会計処理は、融資審査や取引先との関係構築において「信頼できる会社」であることの証明となります。
[出典:国土交通省「経営事項審査」]
建設業経理の具体的な仕事内容
建設業経理の仕事は、日々の地道な伝票処理から、会社経営の根幹に関わる決算業務まで多岐にわたります。一般的な経理業務に加え、建設業特有の「工事ごとの原価管理」や「採算管理」が求められるのが特徴です。ここでは、建設業経理が日々どのような業務を行っているのかを具体的に見ていきましょう。
日常的な会計処理
日々の業務は、会社のお金の流れを正確に記録し、管理することが中心です。
- 伝票の起票・整理(工事ごと、現場ごと):
建設業経理の最も基本的な業務です。発生した費用(材料の仕入れ、外注費の支払いなど)が「どの工事現場」のものかを明確に区分し、伝票を作成・整理します。この仕分けが、後の正確な原価計算の土台となります。 - 入出金管理、請求書・領収書の発行:
工事代金の入金確認、協力会社への支払い、請求書や領収書の発行など、会社のキャッシュフローを管理します。 - 現場で発生する経費の精算:
現場事務所で使われる備品代や、現場作業員の交通費など、日々発生する細かな経費の立替精算も重要な業務です。

月次・年次の決算業務
日々のデータを集計し、経営状況をまとめる業務です。
- 月次試算表の作成:
毎月末に、その月までの経営成績(売上や利益)と財務状態(資産や負債)をまとめた試算表を作成します。これにより、経営陣はタイムリーに経営状況を把握できます。 - 工事ごとの原価集計と損益の把握:
進行中の各工事について、どれだけの原価(未成工事支出金)がかかっているかを集計し、予算と比較しながら採算を管理します。 - 年次決算(財務諸表の作成)、税務申告のサポート:
年度末には、1年間の総まとめである年次決算を行います。貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)などの財務諸表を作成し、税理士と連携しながら法人税などの税務申告を行います。
建設業特有の会計処理
一般的な経理業務に加え、以下のような建設業ならではの専門的な処理も担当します。
- 工事原価の計算と振り分け:
工事が完成した際、それまで「未成工事支出金」として蓄積されてきた原価を「完成工事原価」に振り替えます。工事進行基準を適用している場合は、進捗度に応じて原価を按分計算します。 - 完成工事高と未成工事支出金の管理:
売上である「完成工事高」と、原価の途中経過である「未成工事支出金」の残高を、工事台帳などを用いて常に正確に管理します。 - JV(共同企業体)の会計処理(該当する場合):
大規模工事などで他の建設会社とJV(共同企業体)を組んだ場合、そのJV独自の会計処理(出資金の管理、損益の分配など)も必要になることがあります。
- 【参考】建設業経理の1日のスケジュール例
- 09:00 - メールチェック、当日のタスク確認
- 09:30 - 伝票処理(前日分の仕分け、入力)、入金確認
- 11:00 - 現場からの経費精算対応、電話応対
- 12:00 - 昼休憩
- 13:00 - 工事台帳の更新、協力会社への支払いデータ作成
- 15:00 - 月次資料の作成準備(原価集計など)
- 17:00 - 請求書発行、支払い準備
- 18:00 - 業務日報作成、退勤(※月末や決算期は残業あり)
未経験からでも大丈夫?建設業経理への挑戦と不安解消
専門性が高いと聞くと、未経験からの挑戦に不安を感じるかもしれません。「簿記の知識だけでは通用しないのでは?」「専門用語が難しそう」といった不安は、多くの未経験者が抱える共通の悩みです。しかし、結論から言えば、正しいステップを踏めば未経験からでも十分に挑戦可能です。ここでは、よくある不安を解消し、建設業経理の魅力と現実について解説します。
読者のよくある不安:「専門用語が多すぎて難しそう…」
(回答)確かに、「未成工事支出金」や「工事進行基準」など、建設業経リ特有の専門用語は多く存在します。最初は誰でも戸惑うのが当然です。しかし、これらの用語は実務を通じて自然と覚えられるものです。
重要なのは、全ての用語を一度に暗記しようとするのではなく、日々の業務の中で「この伝票処理が、最終的にあの勘定科目に繋がる」という実務と知識の紐付けを意識することです。実際によく使う重要な用語や会計処理のパターンは限られています。OJT(実務を通じた研修)や上司・先輩のサポートを受けながら、一つひとつ着実に身につけていくことが可能です。
読者のよくある不安:「簿記の知識だけで足りる?」
(回答)日商簿記(特に2級以上)の知識は、非常に強力な土台となります。建設業経理も、複式簿記という会計の基本的な仕組みの上になりたっているからです。「借方・貸方」の概念、仕訳、財務諸表の仕組みが理解できていれば、建設業特有のルール(勘定科目や原価計算)は、その応用編として吸収しやすくなります。
もちろん、簿記の知識だけで全ての業務をカバーできるわけではありません。しかし、建設業特有のルールは、入社後の実務や、後述する「建設業経理士」の資格学習を通じて補っていくことができます。簿記の知識は、その学習をスムーズに進めるための「共通言語」として非常に役立ちます。
建設業経理の「やりがい」と「大変な点」
建設業経理の仕事には、専門性が高いがゆえの「やりがい」と、その裏返しとしての「大変な点」があります。
▼建設業経理の「やりがい」と「大変な点」の比較
| やりがい | 大変な点 |
|---|---|
| 専門性が身につく(市場価値が高まる) | 覚えるべき専門知識が多い(建設業法、会計基準など) |
| 会社経営の根幹(お金)を支える実感がある | 繁忙期(決算期、年度末)は業務が集中し忙しい |
| 工事という「モノづくり」を数字で支えられる | 現場との連携や調整が必要な場合がある(経費精算など) |
| 経営事項審査(経審)などで会社の評価に直結する | 法律や会計基準の変更に常に対応し続ける必要がある |
未経験から建設業経理になるためのステップバイステップ
建設業経理は専門職ですが、未経験からでも計画的にステップを踏むことで確実にキャリアを築くことができます。重要なのは、会計の基礎を固め、建設業特有の知識をインプットし、それを実務で活かす流れを作ることです。ここでは、未経験者が建設業経理になるための具体的な4つのステップを紹介します。
ステップ1:まずは基本!簿記(会計)の知識を身につける
1. 簿記(日商簿記)の資格を取得する
全ての会計業務の基礎は簿記です。建設業経理も例外ではありません。
- 目標: まずは日商簿記3級の取得を目指し、可能であれば最低でも日商簿記2級の取得を強く推奨します。
- 理由: 3級は簿記の基本的な仕組み(個人商店レベル)を学びますが、2級では株式会社の会計(工業簿記を含む)を学びます。建設業の原価計算の考え方は工業簿記と共通する部分が多いため、2級の知識が実務の理解を大いに助けます。また、求人応募時にも「簿記2級以上」を条件とする企業は多く、学習意欲のアピールにもなります。
ステップ2:建設業経理士(CPD)資格の取得を目指す
2. 建設業経理に特化した資格を学習する
簿記の基礎を固めたら、次は建設業経理に特化した知識を学びます。そのために最適なのが「建設業経理士」資格です。
- 建設業経理士とは: 建設業固有の会計処理や原価計算、法規に関する知識を証明する資格です。国土交通省の登録経理試験であり、公共工事の入札に必要な経営事項審査(経審)の評価対象にもなっているため、企業からのニーズが非常に高い資格です。
▼建設業経理士 級別ガイド(未経験者向け)
| 級 | 対象者 | 難易度(目安) | 知識レベル |
|---|---|---|---|
| 2級 | これから目指す人、実務担当者 | 日商簿記3級程度+α | 建設業経理の実務に必要な基礎知識(原価計算、勘定科目) |
| 1級 | より専門性を高めたい人、管理者 | 日商簿記1級に近い | 高度な原価計算、財務分析、経営分析など |
- 未経験者がまず目指すべき級:
未経験者や実務経験が浅い方は、まず「建設業経理士2級」の取得を目指しましょう。日商簿記2級と学習内容が重複する部分もありますが、2級で建設業特有の会計処理(勘定科目、原価計算の基礎)を体系的に学べます。就職・転職活動においても、簿記2級と合わせて持っていると「建設業経理への本気度」を強くアピールできます。

ステップ3:求人探しのポイントとアピール方法
3. 教育体制の整った求人を探し、意欲をアピールする
知識をインプットしたら、次は実務経験を積むための就職・転職活動です。
- 「未経験可」の求人探しの注意点:
「未経験可」とあっても、教育体制が整っているか(OJTがしっかりしているか、研修制度があるか)は必ず確認しましょう。最初は覚えることが多いため、先輩社員が丁寧に教えてくれる環境が理想です。 - 志望動機でアピールすべき点:
- なぜ会計・経理なのか: 簿記の学習を通じて感じた面白さ、数字を扱う仕事への適性など。
- なぜ建設業なのか: 「モノづくり」を支えたい、専門性を身につけたい、経営事項審査など社会的な貢献度が高い点に魅力を感じた、など。
- 資格取得の意欲: 日商簿記2級の取得実績や、現在「建設業経理士2級」の取得に向けて学習中であることなどを具体的に伝え、学習意欲と入社後の伸びしろをアピールします。
ステップ4:入社後に意識すべきこと
4. 実務を通じて学び、積極的にコミュニケーションをとる
内定・入社はゴールではなくスタートです。
- OJT(実務を通じた学習)の重要性:
知識(資格学習)と実務は違います。最初は、テキストで学んだことが目の前の伝票とどう繋がるのか戸惑うことも多いでしょう。一つひとつの業務(伝票処理、経費精算など)が、最終的に決算書のどの数字に反映されるのかを意識しながら取り組むことが重要です。 - 現場や他部署とのコミュニケーション:
経理は社内の他部署(特に工事現場や営業)との連携が不可欠です。「この経費はどの現場のものか」など、不明点は積極的に確認しましょう。 - わからないことは放置せず質問する姿勢:
会計処理は「1円のズレ」が大きな問題に繋がることがあります。自己判断で処理せず、わからないことや不安なことは必ず上司や先輩に質問・確認する習慣をつけましょう。
- 未経験から建設業経理になるための4ステップ
- ステップ1:日商簿記(最低2級)の知識を身につける
(すべての会計の基礎となる土台を固める) - ステップ2:建設業経理士(2級)の取得を目指す
(建設業特有のルールを体系的に学ぶ) - ステップ3:教育体制の整った「未経験可」の求人を探す
(意欲と学習姿勢をアピールする) - ステップ4:入社後に実務(OJT)とコミュニケーションを重視する
(知識と実務を繋げ、不明点を放置しない)
- ステップ1:日商簿記(最低2級)の知識を身につける
建設業経理に向いている人・求められるスキル
建設業経理は、会社のお金を管理し、経営の根幹を支える重要なポジションです。そのため、会計知識だけでなく、特定の資質やスキルが求められます。ここでは、建設業経理の仕事にどのような人が向いているのか、必要とされる資質について解説します。専門知識は入社後でも学べますが、以下の適性は仕事の質と継続性に大きく影響します。
建設業経理に求められる資質
建設業経理として活躍するためには、以下の5つの資質が特に重要です。
- 建設業経理に求められる5つの資質
- 正確性・緻密さ:
1円単位でのズレも許されないため。伝票1枚の入力ミスが、工事原価の集計ミスや決算書の誤りに繋がる可能性があります。 - 忍耐強さ・集中力:
地道な作業、繁忙期の業務量に対応するため。コツコツとした作業を根気強く続けられる忍耐強さが不可欠です。 - 学習意欲:
新しい会計基準や税制、建設業法などを学び続けるため。常に最新の情報をキャッチアップし、新しいルールを学び続ける積極的な学習意欲が求められます。 - コミュニケーション能力:
現場の担当者や上司、税理士などと円滑に連携するため。経費精算のルール説明や原価の確認など、連携が非常に多い職種です。 - 論理的思考力:
数字の裏にある意味を読み解き、問題を分析するため。「なぜこの現場は予算オーバーしているのか」などを分析する力が求められます。
- 正確性・緻密さ:
まとめ:建設業経理は未経験からでも目指せる専門職
この記事では、建設業経理の仕事内容、一般的な会計との違い、そして未経験からそのキャリアをスタートするための具体的なステップについて解説しました。
建設業経理は、一般的な会計知識に加えて、建設業特有の会計処理(工事原価計算、専門の勘定科目、収益認識基準など)が求められる、専門性の高い仕事です。この専門性の高さが、他業種の経理との大きな違いとなっています。
しかし、専門性が高いからといって、未経験者には目指せないわけではありません。全ての会計の土台となる日商簿記2級の知識をまず習得し、次に「建設業経理士」資格の学習を通じて建設業特有のルールを学ぶ、という正しいステップを踏めば、未経験からでも十分に挑戦可能です。
正確性や継続的な学習意欲が求められる大変さもありますが、その分、一度身につければ「食いっぱぐれない」高い専門性が手に入ります。また、会社経営の根幹である「お金」を管理し、経営事項審査(経審)を通じて会社の評価にも直結するなど、業界を支える「やりがい」も大きな仕事です。
この記事が、建設業経理への第一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
建設業経理に関するよくある質問
建設業経理の仕事について、未経験者やこれから目指す方から多く寄せられる質問と、その回答をまとめました。
Q. 建設業経理士の資格は必須ですか?
A. 必須ではありませんが、取得を強く推奨します。資格がなくても実務は行えますが、建設業経理士(特に1級・2級)は国土交通省が定める経営事項審査(経審)の加点対象となっています。そのため、資格保有者がいると会社の評価が上がり、公共工事の受注に有利に働くため、企業側のニーズが非常に高いです。また、就職・転職活動においても、建設業経理への理解度と意欲を示す強力なアピール材料となります。
Q. 残業は多いですか?
A. 企業の規模や体制によりますが、一般的な経理業務と同様に繁忙期が存在します。特に、月次決算(月末・月初)、四半期決算、そして年次決算(本決算)の時期は、業務が集中するため残業が増える傾向があります。また、建設業の特性上、年度末(3月)や公共工事の入札が集中する時期なども忙しくなりがちです。
Q. 建設現場に行くことはありますか?
A. 基本的にはオフィスワークが中心です。しかし、会社の規模や方針、担当業務によっては、現場に行く可能性もゼロではありません。例えば、現場事務所での経費精算のルールを説明するため、棚卸(在庫確認)の立ち合いのため、あるいは現場の担当者と原価管理について直接打ち合わせをするために、現場を訪問するケースも考えられます。
Q. 未経験でも給与はどれくらい期待できますか?
A. 地域の最低賃金や企業の規模によりますが、未経験からのスタートの場合、一般的な事務職と同等か、やや高い水準から始まることが多いです。建設業経理の専門性は給与に反映されやすいため、入社後に実務経験を積み、建設業経理士2級や1級といった資格を取得することで、昇給やキャリアアップ(役職手当など)に繋がりやすいのが特徴です。





