「BIM」の基本知識

CADとの違いは?BIMの基本と使い分け方を解説


更新日: 2025/10/28
CADとの違いは?BIMの基本と使い分け方を解説

この記事の要約

  • BIMとは?「情報」を持つデータベースとしての基本概念
  • CADとの違いは「目的」と「設計変更時のデータ連動性」
  • BIMとCADのメリットを比較し、適切な使い分け方を提案

BIM(ビム)とは?基本概念と注目の背景

BIM(ビム)とは、単なる3Dの作図ツールではなく、建築物の情報を一元管理する新しいワークフローそのものを指します。従来のCADとは目的やデータの持ち方が根本的に異なり、建設業界の生産性を飛躍的に向上させる技術として注目されています。ここでは、BIMの基本的な定義と、なぜ今、国土交通省も推進するほど重要視されているのか、その背景を解説します。

BIMの基本的な定義(Building Information Modeling)

BIMとは「Building Information Modeling(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」の略称です。この名前が示す通り、これは単に建物の3Dモデル(カタチ)を作ることだけを目的としていません。

BIMの最大の特徴は、コンピューター上に作成した3Dモデルを構成する部材(壁、柱、窓、設備機器など)一つひとつに、属性情報を紐付ける点にあります。属性情報とは、例えば以下のようなデータです。

仕上げ情報: 材質、塗装の色、型番
コスト情報: 部材の単価、施工費
仕様情報: 寸法、耐火性能、メーカー名
管理情報: メンテナンス履歴、耐用年数

このように、形状データと詳細な属性情報が統合された「情報のデータベース」として3Dモデルを構築します。そして、このデータベースを、建築の企画・設計・施工・維持管理といった建物のライフサイクル全体にわたって関係者間で共有し、活用・管理していくためのワークフロー(業務プロセス)全体をBIMと呼びます。

なぜ今BIMが注目されているのか?

近年、建設業界においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が急務となっています。その中で、BIMは業務効率化、生産性向上、そして品質確保を実現するための切り札として、国内外で急速に注目を集めています。

特に日本では、国土交通省がBIMの活用を強力に推進しており、公共事業でのBIM原則適用などを通じて、業界全体のスタンダード化を目指しています。

[出典:国土交通省|BIM/CIMポータルサイト]

従来の2D図面を中心としたやり方では、設計変更のたびに大量の図面を手作業で修正する必要があり、情報の不整合や伝達ミスが発生しやすいという課題がありました。BIMを導入することで、データの一元管理と自動連携が可能となり、こうした従来の課題を根本的に解決できると期待されているのです。

BIMとCADの決定的な違いを徹底比較

BIMとCADは、どちらも建築設計に不可欠なツールですが、その本質は全く異なります。BIMは単なる3D CADではなく、形状に「情報」を紐付けて管理するデータベースである点が決定的な違いです。ここでは、両者の「目的」「データの持ち方」「修正時の連動性」という3つの観点から、その違いを徹底比較します。

BIMの3Dモデルと従来のCAD図面を比較検討する様子

BIMとCADの根本的な目的の違い

BIMとCADの最も大きな違いは、その根本的な目的にあります。ツールとして何を目指しているのかが異なります。

ツールの根本的な目的

CAD(Computer-Aided Design):
主な目的は「図面を効率的に作成すること」です。日本語では「コンピューター支援設計」と訳されますが、実態としてはコンピューター上で線を引く「電子的な製図台」に近い存在です。データは2D(線分、円弧)または3D(サーフェス、ソリッド)の「形状」情報が中心であり、その線や面が「壁」なのか「柱」なのか、といった意味(属性)は持ちません。

BIM(Building Information Modeling):
主な目的は「建築物の情報を一元管理し、活用すること」です。BIMにとって3Dモデルは、情報を格納するための「入れ物(データベース)」としての役割が重要です。モデル内の「壁」オブジェクトには、それが「RC(鉄筋コンクリート)製」で「厚さ180mm」「耐火時間1時間」といった詳細な属性情報が詰まっています。

データの持ち方と修正時の連動性

両者の最大の違いは、設計変更時の「データの連動性」に現れます。BIMは単一のモデルに基づきすべての図面が自動で連動しますが、CADは個別のファイルを手動で修正する必要があります。

CADの場合(個別の図面管理):
・ 平面図、立面図、断面図などを個別のファイル(図面)として作成・管理します。
・ たとえ3D CADでモデルを作ったとしても、そこから切り出す図面は、一度作成されるとモデルとの連携が切れる(あるいは限定的)ことが多いです。
最大の課題: 例えば、平面図で壁の位置を1メートルずらした場合、それに関連する立面図、断面図、面積表、数量表など、すべての図面や書類を個別に手動で修正する必要があります。これがミスや「図面間の不整合」を生む最大の原因となります。

BIMの場合(単一モデルによる自動連動):
・ すべての情報は、単一の統合された3Dモデル(BIMモデル)に集約されています。
・ 私たちが普段目にする平面図や立面図は、そのBIMモデルを特定の角度や高さから切り出した「ビュー(切り口)」に過ぎません。図面は独立したファイルではなく、すべて大元のBIMモデルに紐付いています。
最大の強み: モデル上で壁を1メートル動かせば、その変更がデータベースに反映されます。その結果、その壁が映り込むすべての図面(平面図、立面図、断面図など)や、関連する集計表(面積、部材数量など)が自動的に連動して更新されます。

BIMとCADの比較一覧表

BIMとCADの主な違いを以下の表にまとめました。両者の特性を比較することで、BIMが「情報管理」を主眼に置いていることが明確になります。

BIMとCADの主な違い 比較表

比較項目 BIM (Building Information Modeling) CAD (Computer-Aided Design)
主な目的 建物の情報管理・活用(データベース) 図面作成(作図ツール)
扱う情報 3D形状 + 属性情報(部材、コスト等) 2D/3Dの形状情報(線、面)
データの中心 統合された単一の3Dモデル 個別の図面ファイル(平面図、立面図など)
修正時の連動 関連する図面・情報が自動で連動・反映 各図面を個別に手動で修正する必要あり
情報共有 プロジェクト関係者間でモデルを共有・活用 図面ファイル(DWG, DXF等)を交換
活用フェーズ 企画・設計・施工・維持管理まで一貫 主に設計・施工段階

BIM導入のメリットと注意すべきデメリット

BIMは強力なツールですが、導入すれば自動的にすべてが解決するわけではありません。BIM導入によって得られる大きなメリットと、導入前に必ず理解しておくべきデメリット(課題)の両方を解説します。これらを天秤にかけ、自社の状況に合わせた導入計画を立てることが重要です。

BIM導入で得られる主なメリット

BIMを導入し、そのワークフローを確立することで、プロジェクト全体にわたって多くのメリットが期待できます。

設計の整合性向上と手戻り削減:
3Dモデルで設計を進めるため、部材同士の干渉(例:梁と空調ダクトのぶつかり)などを設計段階で早期に発見(干渉チェック)できます。これにより、施工現場での「図面通りに納まらない」といったトラブルや、それに伴う手戻り作業を大幅に削減できます。

関係者間のスムーズな合意形成:
2D図面の読解には専門知識が必要ですが、BIMによる3Dモデルやパース(完成予想図)、ウォークスルー動画は、専門家でなくても直感的に完成形を理解できます。これにより、発注者や他分野のエンジニアとのイメージ共有が容易になり、迅速な合意形成につながります。

シミュレーションによる事前検討:
BIMモデルは形状と属性情報を持っているため、設計の早い段階で高度なシミュレーションが可能です。例えば、日照シミュレーション、建物内の通風解析、避難経路の検証、エネルギー消費量の計算などが行え、設計品質の向上に寄与します。

積算精度や施工計画の効率化:
BIMモデルに紐付いた部材情報(数量、仕様)を自動で集計できるため、積算(工事費の見積もり)の精度とスピードが格段に向上します。また、施工手順を時間軸と組み合わせて可視化する「4Dシミュレーション」により、効率的な施工計画の立案にも役立ちます。

維持管理段階でのデータ活用:
竣工(建物完成)後も、施工時の正確な情報が反映されたBIMモデルを「デジタルツイン」として引き継ぐことができます。これにより、修繕履歴、点検情報、設備機器の型番などを一元管理するデータベースとして活用でき、効率的なビルメンテナンスが実現します。

導入前に知っておきたいBIMのデメリット・課題

多くのメリットがある一方、BIMの導入と運用定着には、乗り越えるべきいくつかの課題やデメリットが存在します。

初期導入コスト:
BIMソフトウェア(Revit, Archicadなど)は、一般的に2D CADソフトよりも高価です。さらに、BIMモデルは大容量のデータを扱うため、高性能なハイスペックPC(強力なCPU、大容量メモリ、高性能グラフィックボード)への買い替えも必要となり、初期投資が大きくなります。

学習コストとオペレーターの育成:
BIMは、CADとは操作感や設計思想(情報の入力方法)が大きく異なります。単なるツールの使い方だけでなく、「情報をどのように構築・管理するか」というBIMの概念を理解する必要があります。そのため、習得に時間がかかり、専門知識を持つオペレーターの育成が課題となります。

ワークフローの根本的な見直し:
従来の図面中心の業務プロセス(ワークフロー)を、BIMモデル中心のプロセスへと根本的に変革する必要があります。設計者だけでなく、積算部門、施工部門、さらには協力会社も含めた組織全体の働き方やルールを見直さなければ、BIMの効果を最大限に引き出すことはできません。

データ容量の増大:
形状情報に加えて膨大な属性情報を持つため、BIMのファイルサイズはCADデータ(DWG, DXFなど)に比べて非常に大きくなる傾向があります。データの管理方法や、関係者間でのスムーズな共有方法(クラウドストレージの活用など)を確立しておく必要があります。

BIMとCADの効果的な使い分け方

BIMとCADは、どちらかが絶対的に優れているというわけではなく、それぞれに得意分野があります。重要なのは、両者の特性を理解し、プロジェクトの目的や規模、フェーズに応じて効果的に使い分けることです。また、現実的には両者を連携・併用する場面も多くあります。

BIMが適しているプロジェクト・業務

BIMはその「情報一元管理」と「自動連動」の特性から、以下のようなケースで特に力を発揮します。

大規模・複雑な建築プロジェクト:
病院、空港、大規模複合施設、超高層ビルなど、情報量が多く、意匠・構造・設備の調整が複雑で、関係者が多岐にわたるプロジェクト。情報の一元管理と干渉チェックが不可欠です。

設計から施工・維持管理まで一貫して情報連携が必要な場合:
建物のライフサイクル全体(企画、設計、施工、維持管理)でのデータ活用を目指す場合。特に維持管理フェーズでの効率化を重視するプロジェクトに適しています。

設計初期段階での合意形成やシミュレーションを重視する場合:
3Dモデルによる可視化(ビジュアライゼーション)や、環境・エネルギーシミュレーションを設計の早い段階で行い、発注者の合意形成や設計の最適化を図りたい場合。

設計の整合性確認を厳密に行いたい場合:
多数の図面間で発生しがちな不整合を徹底的になくし、施工の手戻りを最小限に抑えたい場合。

CADが依然として有効なケース

BIMが万能というわけではなく、従来のCADが持つ「手軽さ」や「作図の自由度」が適している場面も依然として多くあります。

小規模・単純な設計:
木造戸建て住宅の一部改修や、小規模な店舗の内装など、情報連携の必要性が比較的低く、スピード感が求められるプロジェクト。

2D図面の作成が主な目的の場合:
最終的な成果物が2D図面(確認申請図書など)のみで十分であり、3Dモデルによる情報管理やシミュレーションが不要な場合。

特定の詳細図や部分的な作図作業:
プロジェクト全体ではなく、特定の部品図、仮設図、標準詳細図など、単体の図面を迅速に作成したい場合。CADの軽快な操作性が活かされます。

導入コストや学習コストを最小限に抑えたい場合:
BIM導入に伴う初期投資や学習期間を確保するのが難しい場合や、一時的な作図作業の場合。

BIMとCADの連携・併用は可能か?

現実のプロジェクトでは、BIMとCADを完全に切り離すのではなく、連携・併用するハイブリッドな使い方が一般的です。

例えば、プロジェクトの骨格となる基本設計や、整合性が厳しく問われる実施設計の主要部分はBIMで行い、詳細な実施設計の一部(詳細図など)や、専門工事業者が作成する施工図は、使い慣れた2D CADで行う、といった使い分けです。

多くのBIMソフトは、CADの標準的なファイル形式(DWGやDXFなど)の読み込み(インポート)や書き出し(エクスポート)に対応しています。BIMモデルから切り出した2D図面をCADデータとして渡し、CADで加筆・修正してもらう、あるいはCADで作成された詳細図をBIMモデルに参照として取り込むなど、スムーズなデータ連携が可能です。

BIM導入に関する読者のよくある不安

BIMの重要性は理解しつつも、導入には多くの不安が伴います。特に「コスト」「学習」「ソフト選定」は、多くの企業が直面する共通の悩みです。ここでは、そうした読者のよくある不安に対して、現実的な視点から回答します。

不安1:「コストが高そう…」

確かに、BIMソフト本体のライセンス費用や、それを快適に動かすためのハイスペックPCの導入には、CADに比べて大きな初期コストがかかります。これを「費用」としてだけ捉えると、導入のハードルは非常に高く感じられるでしょう。

しかし、BIM導入の真の目的は、中長期的な生産性の向上にあります。導入後にBIMワークフローが定着すれば、以下のような効果が期待できます。

・ 設計の整合性が高まり、施工時の手戻り(=無駄なコスト)が削減される。
・ 積算精度が向上し、予実管理が容易になる。
・ 各種図面や数量表の作成が自動化され、設計者の作業時間が短縮される。

BIM導入は、短期的な「費用」としてではなく、将来の業務効率化と品質向上を実現するための「投資」として捉え、長期的な視点でコスト削減効果を評価する視点が重要です。

不安2:「覚えるのが大変そう…」

BIMは、従来のCADとは設計思想が根本から異なるため、新たな学習コストが発生するのは事実です。CADオペレーターがすぐにBIMオペレーターになれるわけではありません。

しかし、近年は学習環境が非常に充実しています。

・ 各BIMソフトメーカーが提供する公式のオンライントレーニング
・ YouTubeなどで公開されている無料のチュートリアル動画
・ 専門のBIMトレーニングスクールやセミナー
・ 解説書籍

すべてを一度に習得しようとせず、まずは小規模なプロジェクトでBIMを使ってみる(パイロットプロジェクト)ことから始めるのが現実的です。また、社内にBIMを推進する中心的なチームを作り、そこから段階的にノウハウを広げていくなど、無理のない導入計画を立てる企業が多いです。

不安3:「自社に合うソフトがわからない…」

BIMソフトには、市場で広く使われているいくつかの主要な製品があります。代表的なものとして、Autodesk社の「Revit(レビット)」や、GRAPHISOFT社の「Archicad(アーキキャド)」、国産ソフトである福井コンピュータアーキテクト社の「GLOOBE(グローブ)」などが挙げられます。

これらのソフトは、それぞれ以下のような特徴があります。

得意分野: 意匠設計に強いか、構造・設備設計との連携がスムーズか。
操作感: 直感的に操作できるか、カスタマイズ性が高いか。
データ連携: 他のソフトやCADとの連携(互換性)はどうか。
価格帯: ライセンス形態(永久ライセンス、サブスクリプション)や価格。

選定にあたっては、まず自社の主な業務内容(意匠、構造、設備、施工など)を明確にし、さらに主要な取引先が使用しているソフトとの連携性も考慮することが重要です。多くのソフトで無料体験版が提供されているため、実際に操作感を試してみることをお勧めします。

まとめ:BIMとCADの違いを理解し、適切に使い分けよう

この記事では、BIMの基本的な概念から、CADとの決定的な違い、BIM導入のメリット・デメリット、そして両者の効果的な使い分け方について、網羅的に解説しました。

BIMとCADの核心的な違い

CADは、コンピューター上で図面を効率的に作成するための「作図ツール(電子製図台)」です。データは「形状」が中心です。

BIMは、3Dモデルに属性情報を紐付けた「建築情報のデータベース」であり、そのデータを設計から施工、維持管理まで一貫して活用する「ワークフロー」そのものです。

BIMは単なる「3DのCAD」や「CADの上位互換」ではありません。この根本的な違いを理解することが、BIMを正しく活用するための第一歩です。BIMは、従来の図面中心の働き方そのものを変革する大きな可能性を秘めています。

すべてのプロジェクトでBIMが最適とは限りません。自社の業務内容、プロジェクトの規模や特性、そして将来的な目標に合わせて、BIMの導入を検討したり、CADと適切に使い分けたりすることで、業務の効率化と建築物の品質向上を目指しましょう。

BIMに関するよくある質問

BIMに関して、特に多く寄せられる3つの質問とその回答をまとめました。導入や学習を検討する際の参考にしてください。

Q:BIMを学ぶにはどうすればいいですか?
A:主な学習方法として、以下の3つがあります。

  1. 専門スクールやセミナーに参加する: 体系的に短期間で学びたい場合に適しています。
  2. オンライン学習プラットフォームを利用する: 動画教材などで、自分のペースで学習できます。
  3. 書籍やチュートリアルサイトで独学する: 各BIMソフトの提供元が無料の体験版やチュートリアルを公開していることが多いので、まずはそれらから始めてみることをおすすめします。

Q:建築業界以外でもBIMは使われますか?
A:はい、使われています。BIMの「3Dモデルに属性情報を持たせ、ライフサイクル全体でデータを活用する」という概念は、他の業界にも応用されています。
土木業界: 「CIM(シム / Civil Information Modeling)」と呼ばれ、道路、橋、ダムなどのインフラ整備で活用が進んでいます。
その他: プラント設計、都市計画、製造業(デジタルツイン)などでも、同様の考え方が取り入れられています。

Q:3D CADとBIMはどう違うのですか?
A:最も大きな違いは「情報の有無」です。
3D CAD: 主に「3Dの形状(カタチ)」を作成・表現するためのツールです。モデルは「モノの形」を示しますが、それが何でできているか、いくらかかるか、といった詳細な情報は持ちません。
BIM: 3Dの形状に加えて、部材の材質、コスト、メーカー名、耐火性能といった詳細な「属性情報」を持ちます。BIMモデルは「情報のデータベース」としての側面が非常に強い点が、3D CADとの決定的な違いです。BIMモデルからは自動で図面や集計表を切り出せますが、3D CADのデータからBIMのような詳細な情報を取り出すことは通常困難です。

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