「CCUS」の基本知識

CCUS更新時の手続きとは?期限切れ時の対応と必要書類


更新日: 2025/12/17
CCUS更新時の手続きとは?期限切れ時の対応と必要書類

この記事の要約

  • 技能者は10年事業者は5年ごとの更新が必須となる
  • 期限切れでも再申請でデータ引き継ぎ可能だが早期対応を
  • インターネット申請なら変更なしで書類提出が大幅に省略可
『蔵衛門クラウド』で情報伝達をスムーズに

CCUS(キャリアアップシステム)の有効期限と更新時期の目安

建設キャリアアップシステム(CCUS)を継続して利用し、現場での就業履歴を蓄積するためには、定期的な更新手続きが不可欠です。有効期限は技能者と事業者で異なり、それぞれ定められた期間内に手続きを行う必要があります。まずは、それぞれの有効期限のルールと、更新が必要となるタイミングの通知について解説します。

技能者IDと事業者IDの有効期限の違い

CCUS(建設キャリアアップシステム)において、技能者(職人)と事業者(会社)では、登録の有効期限が異なります。
技能者登録の場合、カード発行から原則として
10年間
が有効期限となります。一方、事業者登録の場合は5年間と期間が短く設定されています。
更新手続きが可能になるのは、いずれも有効期限が切れる6ヶ月前からです。期限直前になって慌てないよう、以下の表で自身の登録種別ごとの期間を確認してください。

登録種別 有効期限 更新手続き開始可能時期 備考
技能者登録
(詳細型・簡略型)
登録から10年
※60歳以上は特例あり
有効期限の6ヶ月前から 60歳以上は同料金で15年などの特例措置あり
事業者登録 登録から5年 有効期限の6ヶ月前から 建設業許可の更新とは別途手続きが必要

更新時期の通知と確認方法

更新時期が近づくと、CCUSに登録している連絡先へ自動的に通知が届きます。
通知方法は、登録時に設定したメールアドレス宛のメール、または登録住所宛のハガキです。これらの通知を見逃さないためにも、住所やメールアドレスに変更があった場合は、速やかに登録情報の変更手続きを行っておくことが重要です。

更新通知を見逃さないためのポイント
  • 登録メールアドレスが現在も使用可能か確認する
  • 引っ越しをした場合は、速やかにCCUS上の住所変更を行う
  • 現場管理者や事務担当者は、所属技能者の期限を一括管理する

また、通知を待たずとも、CCUSのシステムにログインすれば、トップ画面などで正確な有効期限残存期間を確認することが可能です。

スマートフォンでCCUSの更新通知を確認する建設技能者

CCUSの更新手続きの流れ【技能者・事業者別】

CCUSの更新手続きは、パソコンやスマートフォンを使用したインターネット申請が推奨されています。24時間いつでも申請が可能で、書類のやり取りもデータで行えるためスムーズです。一方で、インターネット操作が苦手な方向けに、認定登録機関の窓口を利用する方法もあります。ここでは、最も一般的なWEB申請(インターネット申請)の手順について解説します。

技能者登録(カード)の更新ステップ

技能者カード(ICカード)の更新は、基本的に以下の手順で行います。カードの有効期限内に新しいカードを受け取れるよう、余裕を持って進めてください。特に、顔写真の更新が必要になる点に注意が必要です。

  1. CCUSシステムへログイン
    お手持ちの技能者IDとパスワードを使用し、システムにログインします。
  2. 更新申請画面へ移動
    メニューから「更新申請」を選択します。
  3. 登録情報の確認・修正と写真アップロード
    現在の登録情報(住所、氏名、所属事業者など)が表示されます。変更がないか確認し、修正入力を行います。また、申請前6ヶ月以内に撮影した新しい顔写真のアップロードが必要です。
  4. 更新手数料の支払い
    指定された更新手数料を支払います。クレジットカード払い、コンビニ払いなどが選択可能です。
  5. 新しいカードの郵送受取
    審査が完了すると、登録住所宛に新しい有効期限が記載されたカードが郵送されます。

事業者登録の更新ステップ

事業者情報の更新も、技能者と同様にシステム上で行います。建設業許可の更新などと時期が重なる場合もあるため、情報の整合性に注意してください。

  1. 管理者IDでログイン
    事業者の管理者IDでログインします。
  2. 更新申請を選択
    メインメニューから事業者情報の更新手続きを選びます。
  3. 建設業許可情報などの最新化
    登録されている建設業許可番号や有効期間に変更がある場合は、最新の情報に更新します。
  4. 更新手数料(管理者ID利用料)の支払い
    事業者の資本金額に応じた更新手数料を支払います。
  5. 更新完了通知の受領
    審査完了後、メール等で更新完了の通知が届きます。事業者の場合は新しいカードの発行はありませんが、システム上の有効期限が延長されます。

パソコンでCCUSの更新手続きを行う事務担当者

CCUS更新にかかる費用と支払い方法

更新には所定の手数料が発生します。申請のタイプや事業規模によって金額が異なるため、事前に確認が必要です。これはカード紛失時の再発行手数料とは異なり、システムの維持管理やデータ保管に必要な費用です。

技能者登録の更新手数料

詳細型登録か簡略型登録かによって費用区分がありますが、更新時は同額の設定となっている場合があります。

登録タイプ 更新手数料(税込) 備考
詳細型 2,500円 インターネット申請の場合の目安
簡略型 2,500円 インターネット申請の場合の目安

[出典:建設キャリアアップシステム 運用マニュアル]

事業者登録の更新手数料(管理者ID利用料)

事業者の場合、資本金の額によって更新時(年額払いまたは一括払い)の負担額が変わります。

資本金 管理者ID利用料(年額)
5,000万円未満(個人事業主含む) 2,400円
5,000万円以上 1億円未満 4,800円
1億円以上 10億円未満 12,000円
10億円以上 24,000円

※支払いはクレジットカード、コンビニ払いなどが選択可能です。

CCUSの有効期限が切れてしまった場合の対応

「うっかり更新を忘れて有効期限が切れてしまった」というケースは少なくありません。期限切れ後のカードの扱いと、復旧手順について解説します。期限が切れても、適切な手順を踏めばキャリアデータを取り戻すことは可能です。

期限切れカードの取り扱いと現場入場

有効期限が切れたCCUSカードは、現場のカードリーダーにかざしてもエラーとなり、認証されません。これにより、以下の問題が発生します。

期限切れによる主な影響
  • 当日の就業履歴がシステムに蓄積されない
  • 建退共の掛金充当が電子申請で行えない
  • 現場の入場管理システムと連動している場合、ゲートが開かない等のトラブルになる

期限切れに気づいたら、直ちに現場監督や元請業者に報告し、手書きでの就業履歴対応などの指示を仰ぐ必要があります。

期限切れ後の再申請とデータ引き継ぎ

期限が切れても、過去のキャリアデータ(就業履歴や資格情報)が即座に消滅するわけではありません。速やかに更新(または再有効化)の手続きを行えば、同じIDを引き継いで利用再開が可能です。

ただし、申請を行ってから審査が完了し、利用再開できるようになるまでには1ヶ月〜数ヶ月かかる場合があります。その間はカードが使えない期間が発生するため、早期の対応が求められます。

CCUS更新申請に必要な書類

更新時に登録内容(住所、氏名、所属会社、保有資格など)に変更がない場合は、基本的に添付書類は不要または簡素化されます。しかし、変更がある場合は証明書類が必要です。インターネット申請の利点を活かし、変更がない箇所はスムーズに進めましょう。

登録情報に変更がない場合

登録情報に変更がない場合は、システム上で「変更なし」として進めることで、本人確認書類などの再提出を省略できるケースが大半です。これにより、入力の手間と審査にかかる時間を大幅に短縮できます。

登録情報に変更がある場合の必要書類

住所変更や新しい資格の取得、所属会社の変更がある場合は、更新と同時に変更申請が必要です。以下の書類をJPEGなどの画像データで準備してください。

主な必要書類(変更がある場合)
  • 本人情報に変更がある場合
    運転免許証、マイナンバーカードなどの本人確認書類

  • 資格情報に追加がある場合
    新たに取得した資格者証や修了証の写し

  • 社会保険等に変更がある場合
    健康保険証の写し、年金加入証明書類など

CCUS更新における注意点と申請方法の比較

更新手続きをスムーズに進めるために、インターネット申請と認定登録機関(窓口)申請の違いや、よくあるトラブルへの対策を比較・整理します。ご自身のPCスキルや状況に合わせて最適な方法を選びましょう。

インターネット申請と認定登録機関の比較

ご自身で申請する場合(インターネット申請)と、認定登録機関(窓口や代行)にお願いする場合のメリット・デメリットを比較します。

項目 インターネット申請 認定登録機関(窓口/代行)
手間 慣れていないとやや複雑 書類を渡すだけで楽
コスト 法定の手数料のみ 手数料 + 代行費用がかかる場合がある
スピード 不備がなければ比較的早い 郵送や確認の時間が加算される場合がある
おすすめ PC・スマホ操作に慣れている人 操作が不安な人・時間がない人

審査期間と余裕を持ったスケジュール

申請から新しいカードが届くまでには、通常1ヶ月〜2ヶ月程度かかる場合があります。不備があった場合の修正期間を含めると、さらに長引く可能性があります。
特に年度末(3月)などは申請が込み合うため、有効期限の3ヶ月〜6ヶ月前には着手することをおすすめします。余裕を持って申請することで、カードが手元にない「空白期間」を防ぐことができます。

まとめ

本記事では、CCUS(建設キャリアアップシステム)の更新手続きについて、期限や費用、必要書類を解説しました。

記事のポイントまとめ
  • 有効期限
    技能者は10年、事業者は5年が目安。期限の6ヶ月前から更新可能。

  • 期限切れ時の対応
    履歴が蓄積できなくなるため早急な再申請が必要。データ自体は引き継ぎ可能。

  • 手続き方法
    基本はインターネット申請。変更がなければ書類提出は最小限で済む。

  • 注意点
    新しいカード到着まで時間がかかるため、期限の半年〜3ヶ月前から準備する。

CCUSは建設業界でのキャリアを証明する重要な資産です。期限切れで履歴が途切れることのないよう、通知が届いたら早めの更新を心がけましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. CCUSの更新申請をしてから新しいカードが届くまでどのくらいかかりますか?

審査状況によりますが、申請完了から概ね1ヶ月〜2ヶ月程度が目安です。書類に不備がある場合は再提出が必要となり、さらに時間がかかるため、余裕を持って申請してください。

Q2. 更新手続きを忘れて期限が切れた場合、データは消えますか?

いいえ、過去の就業履歴データ自体はシステムに残っています。更新(再有効化)の手続きを行い、手数料を支払うことで、同じIDで継続して利用・蓄積が可能になります。ただし、期限切れ期間中の履歴は後から自動付与されないため注意が必要です。

Q3. パスワードを忘れてログインできない場合はどうすればよいですか?

ログイン画面にある「パスワードを忘れた方」から再設定が可能です。登録時のメールアドレスが必要になります。メールアドレスも不明な場合は、CCUSヘルプデスクへの問い合わせが必要です。

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