品質管理で使うQC手法とは?5つの具体例を徹底解説

この記事の要約
- QC手法の基本:品質管理(QC)でデータ分析に用いる手法群。
- 代表的な5つの手法:パレート図、特性要因図、ヒストグラムなどを解説。
- 手法の使い分け:問題解決のステップごとに最適な手法を紹介。
- 目次
- 品質管理におけるQC手法の基本(QC七つ道具とは?)
- QC手法とは? - 目的と重要性
- QC七つ道具の概要
- 品質管理を強化する代表的なQC手法5選
- ① パレート図:重要な問題点を絞り込む
- ② 特性要因図(フィッシュボーン図):問題の原因を体系的に探る
- ③ ヒストグラム:データのバラツキを可視化する
- ④ 管理図:工程の安定状態を監視する
- ⑤ 散布図:2つのデータの関係性を見る
- 品質管理(QC)手法の目的別使い分けガイド
- 目的別のQC手法の選び方
- (表で整理)目的とQC手法の対応例
- QC七つ道具の全体像
- 品質管理にQC手法を導入するメリットと注意点
- QC手法を活用する主なメリット
- 導入時のよくある課題と対策
- QC手法を理解し、品質管理のレベルアップを目指そう
- 品質管理のQC手法に関するよくある質問
- Q. QC七つ道具と新QC七つ道具の違いは何ですか?
- Q. QC手法はどのような業種で使えますか?
- Q. データ分析の専門知識がなくても使えますか?
- 出典
品質管理におけるQC手法の基本(QC七つ道具とは?)
品質管理(QC)を効果的に進める上で、「QC手法」の理解は不可欠です。これらは、現場で発生する様々な問題を客観的なデータに基づいて解決し、品質の維持・向上を図るための強力なツール群です。ここでは、QC手法の基本的な定義と、なぜ品質管理にデータ分析が必要なのか、そしてその中でも特に重要とされる「QC七つ道具」の概要について解説します。
QC手法とは? - 目的と重要性
「QC手法(Quality Control techniques)」とは、品質管理活動において、事実(データ)を収集・整理・分析し、問題解決や品質改善に役立てるための統計的な手法群を指します。
なぜ品質管理に勘や経験だけでなく、データに基づく手法が必要なのでしょうか。それは、客観的な事実に基づいて判断するためです。製品やサービスの品質には、必ず「ばらつき」が存在します。このばらつきの原因や、発生している問題の真の原因を正確に特定するには、感覚的な判断だけでは不十分です。データを収集し、QC手法を用いて分析することで、問題を可視化し、科学的な根拠に基づいた意思決定が可能になります。
QC手法を活用する最終的な目的は、単にデータを分析することではありません。その目的は以下の点に集約されます。
- 問題の早期発見と根本原因の特定
- 工程の「ばらつき」を管理・抑制し、安定化させる
- データに基づいた継続的な品質改善(PDCAサイクル)の実践
これらを通じて、顧客満足度の高い製品やサービスを安定的に提供し続けることが、品質管理におけるQC手法の最大の目的です。
QC七つ道具の概要
QC手法の中でも、特に基本的かつ汎用性が高く、現場で広く使われている7つの手法を総称して「QC七つ道具」と呼びます。
これらが「七つ道具」と呼ばれる理由は、「これさえあれば現場の品質問題の多くを解決できる」という意味が込められています。また、統計的な専門家でなくても、現場の作業者や管理者が比較的容易に学び、使いこなせるツールである点も特徴です。
- QC七つ道具の一覧
- パレート図
- 特性要因図
- ヒストグラム
- 管理図
- 散布図
- グラフ(棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなど)
- チェックシート
この記事では、このQC七つ道具の中から、特にデータの分析と可視化に強力な役割を果たす5つの代表的な手法(パレート図、特性要因図、ヒストグラム、管理図、散布図)に焦点を当てて詳しく解説していきます。
品質管理を強化する代表的なQC手法5選
品質管理の現場では、様々なデータが日々発生しています。これらのデータを「見える化」し、問題解決のヒントを見つけ出すために、QC手法は非常に有効です。ここでは、QC七つ道具の中でも特に中心的な役割を担う5つの手法について、それぞれの特徴と活用方法を具体的に解説します。

① パレート図:重要な問題点を絞り込む
パレート図とは、問題の現象や原因を項目別に分け、データ(件数や金額など)の大きい順に並べた棒グラフと、その累積比率を示す折れ線グラフを組み合わせた、問題の優先順位付け(重点指向)を行うための複合グラフです。
主な用途
パレート図の最大の目的は、「重点指向」の原則に基づき、対策すべき問題の優先順位を明確にすることです。「パレートの法則(80:20の法則)」、すなわち「結果の80%は、全体の20%の原因によって生み出されている」という考え方に基づいています。
この手法により、「どの不良項目が全体の損失の大部分を占めているか」「どの原因が問題の大半を引き起こしているか」を視覚的に特定できます。
読み取り方と活用のポイント
- 棒グラフの高さに注目し、最も影響の大きい項目(左側にある項目)を特定します。
- 折れ線グラフ(累積比率)が80%に達するところまでに含まれる項目群が、重点的に対策すべき「重要な少数」です。
- 分析前と分析後(対策実施後)のパレート図を比較することで、対策の効果測定にも活用できます。
② 特性要因図(フィッシュボーン図):問題の原因を体系的に探る
特性要因図(フィッシュボーン図)とは、特定の問題(特性)と、その発生に影響を与えていると考えられる要因(原因)との関係を、魚の骨(フィッシュボーン)のように体系的に整理・可視化する手法です。
主な用途
主な用途は、問題の根本原因を多角的に、かつ網羅的に洗い出すことです。一人で考えるのではなく、関係者が集まってブレインストーミング形式で要因を出し合うことで、見落としていた原因や、複数の要因が複雑に絡み合っている構造を明らかにすることができます。
要因を整理する際には、製造業で用いられる「4M」の観点(Man: 人、Machine: 機械、Material: 材料、Method: 方法)や、それにEnvironment(環境)を加えた「4M+1E」などで分類することが一般的です。
作成のステップと活用のポイント
特性要因図は以下のステップで作成します。
- 特性(問題)の決定
解決したい問題を明確にし、図の右端(魚の頭)に記入します(例:「製品Aの不良率が高い」)。 - 大骨(大きな要因分類)の記入
特性(頭)に向かって太い矢印(背骨)を引き、そこから斜め上と下に大骨を引きます。この大骨に、要因の大きな分類(例:4M「人」「機械」「材料」「方法」)を記入します。 - 小骨・孫骨(具体的な要因)の洗い出し
各大骨に対して、「なぜその問題が起きるのか?」を繰り返し問いかけ(「なぜなぜ分析」)、洗い出された具体的な要因を小骨、さらに詳細な要因を孫骨として記入していきます。 - 重要要因の特定と検証
洗い出された全ての要因の中から、特性への影響が特に大きいと思われる要因(根本原因の候補)をチームで議論し、印をつけます。特定した要因は、次のステップ(散布図での検証など)につなげ、本当に影響があるかデータで確認します。
③ ヒストグラム:データのバラツキを可視化する
ヒストグラム(度数分布図)とは、収集した多数のデータ(例:製品の重量、寸法など)をいくつかの区間(階級)に分け、各区間に含まれるデータの数(度数)を棒グラフで示したものです。データ全体の分布状態(バラツキ)を把握するために用いられます。
主な用途
主な用途は、データ全体の分布状態(バラツキ)を視覚的に把握することです。データがどの値を中心に集まっているか(中心値)、どの程度ばらついているか(標準偏差)、そしてどのような形状(分布の形)をしているかを一目で確認できます。これにより、工程が安定しているか、規格外れが発生していないかなどを評価できます。
読み取り方と活用のポイント
ヒストグラムの「山の形」から、工程の状態を読み取ることができます。
- 釣鐘型(正規分布)
中心付近にデータが集中し、左右対称。工程が安定している理想的な状態。 - 二山型
山が二つある。異なる2つのグループ(例:2台の機械、2つのロット)のデータが混在している可能性。 - 歪んだ形(左右非対称)
上限や下限に偏っている。何らかの制約や異常がある可能性。 - 離れ小島
他と大きく離れた場所にデータがある。測定ミスや特異な異常の可能性。
また、製品規格の上限・下限(USL/LSL)の線を引くことで、規格外れの発生状況や、規格値に対する余裕度(工程能力)を評価できます。
④ 管理図:工程の安定状態を監視する
管理図とは、時間の経過(例:ロットごと、日ごと)に伴う工程の状態を時系列データとしてプロットし、そのデータが統計的に安定した状態(管理状態)にあるかを判断するためのグラフです。グラフには、データの平均を示す中心線(CL)と、統計的に許容されるバラツキの範囲を示す管理限界線(上方UCL、下方LCL)が引かれます。
主な用途
主な用途は、工程が安定した状態にあるかをリアルタイムで監視することです。工程の変動には「偶然原因(避けられない通常のバラツキ)」と「異常原因(突発的な特定の原因)」があり、管理図は「異常原因」による変動が発生していないかを検知するために使われます。
読み取り方と活用のポイント
工程が「異常状態」であると判断する主な基準には以下のようなものがあります。
- 点が管理限界線(UCL/LCL)を超えている(明らかに異常な変動)。
- 点の並び方にクセ(連)がある(例:点が中心線の片側に連続して現れる、点が連続して上昇または下降している)。
これらの兆候が見られた場合、何らかの異常原因(機械の摩耗、材料の変化など)が発生したと判断し、速やかに原因を調査・特定し、対策を講じる必要があります。
⑤ 散布図:2つのデータの関係性を見る
散布図とは、対になる2つのデータ(例:原因と考えられるデータXと、結果と考えられるデータY)を収集し、横軸(X軸)と縦軸(Y軸)にとって点をプロットしたグラフです。
主な用途
主な用途は、2つのデータの間にどのような関係性(相関関係)があるかを視覚的に確認することです。特性要因図などで「これが原因ではないか?」と仮説を立てた要因(X)と、問題となっている特性(Y)のデータをプロットし、関係性を調べます。
読み取り方と活用のポイント
点の分布パターンから、以下のような関係性を読み取ります。
- 正の相関
点が右上がりに分布。Xが増加するとYも増加する傾向がある(例:温度が上がると不良率が上がる)。 - 負の相関
点が右下がりに分布。Xが増加するとYは減少する傾向がある(例:作業熟練度が上がると作業時間が減る)。 - 無相関
点が全体にばらついており、明確な傾向が見られない。XとYの間に関連性はない可能性が高い。
注意点として、相関関係があるからといって、必ずしも直接的な因果関係があるとは限りません。他の要因が影響している可能性(見せかけの相関)もあるため、技術的な知見と合わせて判断することが重要です。
品質管理(QC)手法の目的別使い分けガイド
ここまで5つの代表的なQC手法を紹介しましたが、「どの手法を、いつ使えばいいのか?」と疑問に思うかもしれません。QC手法は、やみくもに使うのではなく、問題解決のステップや目的に応じて適切に使い分けることが非常に重要です。ここでは、目的別のQC手法の選び方と、QC七つ道具の全体像について解説します。
目的別のQC手法の選び方
品質管理における問題解決は、一般的に以下のステップで進められます。QC手法は、これらの各ステップを効果的にサポートするツールとして機能します。
- 現状把握・問題点の絞り込み
どのような問題が、どれくらい発生しているかを把握し、取り組むべき優先順位を決めます。(有効な手法:パレート図、ヒストグラム、グラフ、チェックシート)
- 原因の追求・体系化
絞り込んだ問題に対して、「なぜそれが起きるのか」という原因を多角的に洗い出し、仮説を立てます。(有効な手法:特性要因図)
- 原因の検証(仮説の検証)
洗い出した原因の中から、本当に影響を与えている真因(根本原因)をデータで特定します。
(有効な手法:散布図、ヒストグラム(層別)、グラフ(層別))
- 対策の立案と実施
(QC手法は主に分析に使われるが、新QC七つ道具などが活用される)
- 対策の効果確認・工程の管理
実施した対策が有効だったかを確認し、改善後の状態を維持・管理します。
(有効な手法:管理図、パレート図、ヒストグラム)
- 問題解決ステップと有効なQC手法
- ステップ1:現状把握・問題点の絞り込み
→ パレート図、ヒストグラム、グラフ、チェックシート - ステップ2:原因の追求・体系化
→ 特性要因図 - ステップ3:原因の検証
→ 散布図、ヒストグラム(層別)、グラフ(層別) - ステップ5:効果確認・工程の管理
→ 管理図、パレート図、ヒストグラム
- ステップ1:現状把握・問題点の絞り込み
(表で整理)目的とQC手法の対応例
この表は、問題解決の主な目的と、その際に特に有効なQC手法(QC七つ道具)の対応関係を示したものです。
| 目的 | 主に活用するQC手法 |
|---|---|
| 現状把握・問題点の絞り込み | パレート図、ヒストグラム、グラフ、チェックシート |
| 原因の追求・体系化 | 特性要因図 |
| 原因の検証 | 散布図、ヒストグラム(層別)、グラフ(層別) |
| 工程の監視・異常の検知 | 管理図 |
| データの収集・整理 | チェックシート |
QC七つ道具の全体像
この記事では5つの手法を詳しく解説しましたが、QC七つ道具には残り2つ、「チェックシート」と「グラフ」があります。
- チェックシート
データを収集・記録するために設計された様式(フォーマット)です。誰が記録しても間違いやモレがなく、後で集計・分析しやすいように、あらかじめ項目(例:不良項目、発生場所、時間帯)などを決めておきます。データ収集の入り口として非常に重要です。 - グラフ
棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、帯グラフなど、データを視覚的に表現する基本的なグラフ全般を指します。データの傾向、比較、内訳などをわかりやすく示すために使われます。
また、「新QC七つ道具」と呼ばれる手法群も存在します。QC七つ道具が主に数値データを分析し、製造現場での品質改善に使われるのに対し、新QC七つ道具(連関図法、親和図法、系統図法など)は、主に言語データ(言葉による情報)を整理・体系化し、企画・設計・営業部門などでの方針立案や計画策定に用いられることが多いという違いがあります。
品質管理にQC手法を導入するメリットと注意点
QC手法は、品質管理のレベルを向上させるために非常に強力なツールですが、導入・活用にあたってはメリットと、つまずきやすい注意点の両方を理解しておくことが重要です。ここでは、QC手法を活用する主なメリットと、導入時によくある課題・対策について整理します。
QC手法を活用する主なメリット
QC手法を適切に活用することで、以下のような多くのメリットが得られます。
- 客観的な意思決定
最大のメリットは、個人の勘や経験、感覚といった主観的なものではなく、収集したデータ(事実)に基づいて客観的に判断できるようになる点です。これにより、判断のブレがなくなり、論理的な意思決定が可能になります。 - 問題の可視化と共通認識
グラフや図を用いることで、目に見えにくい問題点(バラツキ、優先順位、原因など)が誰の目にも明らかになります。これにより、部門や立場が異なる関係者間でも、問題に対する共通認識を持ちやすくなります。 - 根本原因の特定
発生した不良やクレームに対し、場当たり的な対策に陥るのではなく、特性要因図や散布図などを用いて問題の裏に潜む根本原因(真因)にまで遡ってアプローチすることができます。 - 継続的な改善(PDCA)の促進
管理図による工程の監視や、パレート図による効果測定などを通じて、品質改善のPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)を回しやすくなります。これにより、継続的な品質の維持・向上が可能になります。
導入時のよくある課題と対策
一方で、QC手法を導入しようとしても、以下のような課題(不安)に直面し、うまく活用できないケースも見られます。それぞれの課題と対策を解説します。
- 課題1:データの収集が難しい
「分析したくても、そもそもどのようなデータを、どうやって収集すれば良いかわからない」といった課題です。
対策:まず「何を知りたいのか(目的)」を明確にします。目的に合わせ、最小限必要なデータ項目に絞り込み、「チェックシート」を活用し、誰でも簡単に記録できる仕組みを作ることから始めましょう。 - 課題2:手法の選択ミス
解決したい目的に合わない手法を選んでしまい、「とりあえずグラフは作ってみたものの、何が言いたいのかわからない」と、有効な知見が得られないケースです。
対策:本記事の「目的別使い分けガイド」を参照し、問題解決のステップ(現状把握、原因究明、監視など)に合った手法を選定することが重要です。 - 課題3:分析だけで終わってしまう
グラフや図を作成することが目的化してしまい、分析結果から「次に何をすべきか」という具体的な行動(改善)につながらないケースです。
対策:分析結果が出たら、必ず「So What?(だから何なのか?)」と「Now What?(次に何をすべきか?)」をチームで議論し、次のアクションプランを決めることをルール化します。 - 課題4:継続できない
一部の担当者だけが取り組む一時的な活動で終わり、現場の日常業務として定着しないケースです。
対策:経営層や管理者がリーダーシップを取り、品質改善活動を業務の一環として正式に位置づけることが重要です。小さな成功体験(改善効果)を共有し、チーム全体のモチベーションを維持する工夫も求められます。
QC手法を理解し、品質管理のレベルアップを目指そう
本記事では、品質管理(QC)活動の根幹をなす「QC手法」について、その基本的な考え方から、代表的な5つの手法(パレート図、特性要因図、ヒストグラム、管理図、散布図)、そしてその使い分けまでを解説しました。
QC手法は、勘や経験だけに頼らず、客観的なデータに基づいて問題を科学的に解決するための強力な武器です。これらの手法を使いこなすことで、問題の真因を特定し、工程のバラツキを抑え、品質を安定させることができます。
「難しそう」と感じるかもしれませんが、QC七つ道具の多くは、現場の誰もが使えるように工夫されています。まずは、自部門で最も困っている問題を特定し、その原因の優先順位をつけるために「パレート図」を作成してみる、あるいは、関係者で集まり「特性要因図」で原因を洗い出してみるなど、使いやすい手法から一つずつ現場に取り入れてみることをおすすめします。
QC手法を学び、実践し、継続的な改善サイクル(PDCA)に組み込むことこそが、組織全体の品質管理レベルを引き上げる確実な一歩となります。
品質管理のQC手法に関するよくある質問
品質管理のQC手法に関して、読者から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
Q. QC七つ道具と新QC七つ道具の違いは何ですか?
A. QC七つ道具が、主に数値データを収集・分析し、製造現場などでの「問題解決」や「バラツキの管理」に使われる統計的な手法群であるのに対し、新QC七つ道具は、主に言語データ(言葉による情報)を整理・体系化し、企画・設計・営業部門などでの「方針立案」や「計画策定」、「M(Management=管理)」の側面で使われることが多い手法群です。
Q. QC手法はどのような業種で使えますか?
A. 製造業の品質管理で発展してきたため、そのイメージが強いですが、QC手法の基本的な考え方はあらゆる業種で応用可能です。IT業界でのバグ管理(パレート図)、サービス業での顧客クレーム分析(特性要因図)、医療現場でのインシデント分析、金融機関での業務プロセス改善(管理図)など、データを扱って業務改善や品質向上を目指すすべての業種・職種で活用されています。
Q. データ分析の専門知識がなくても使えますか?
A. 基本的な活用であれば、高度な統計学の専門知識は必ずしも必要ありません。QC七つ道具は、現場の担当者自身が「自分たちの問題を自分たちで解決する」ために使えるよう、比較的シンプルに工夫されています。特にパレート図、特性要因図、チェックシート、グラフなどは、基本的な作り方と読み取り方のポイントさえ学べば、すぐに実践で使うことが可能です。まずは基本的な使い方から学ぶことをおすすめします。
出典
本記事における品質管理(Quality Control)および関連用語の定義は、以下の情報源を参考にしています。
- [出典:日本産業標準調査会(JISC) JIS Q 9000:2015(品質マネジメントシステム-基本及び用語)]
- [出典:日本規格協会(JSA) QC七つ道具 解説資料]





