更新日: 2024/06/04

石綿(アスベスト)事前調査が義務化 - 今さら聞けない法改正【2024年版】

建設・建築業界で働く人々と工事現場周で生活する人々を健康被害から守るため、厚生労働省が定める「石綿障害予防規則」、通称「石綿則」。平成17年に制定されて以降改正を重ね、昨年(2022年4月1日以降)からはすべての建築物、特定の工作物の一定規模以上の解体や改修工事について、石綿の有無の「事前調査結果の報告」が義務化されました。
そして2023年10月1日からは、この調査を「有資格者が行う」ことが義務付けられることになりました。ここでは、今回の改正のポイントや必要な資格などについて、わかりやすく説明します。

石綿(アスベスト)事前調査が義務化 - 今さら聞けない法改正【2023年版】

目次

「石綿事前調査報告」の義務化とは

2023(令和4)年4月1日から、建築物などの解体・改修工事を行う施工業者(元請け事業者)は、該当する工事で「石綿含有有無の事前調査結果」を労働基準監督署に報告することが義務付けられました。この報告は、環境省が定める「大気汚染防止法」に基づき、地方公共団体に対しても行う必要があります。

また、石綿(アスベスト)含有の有無を設計図書等の文書と目視で調査するとともに、その調査結果の記録を3年間保存することが義務化されました。

「石綿事前調査報告」が必要な工事

「該当する工事」とは、以下の4つです。

  • 建築物の解体工事(解体作業対象の床面積の合計80 ㎡以上)
  • 建築物の改修工事(請負金額100万円以上(税込))
  • 工作物の解体・改修工事(請負金額100万円以上(税込))
  • 鋼製の船舶の解体・改修工事(総トン数20トン以上)

報告には電子(申請)システムを使用

報告は原則として電子(申請)システム「石綿事前調査結果報告システム」から行います。PCやスマートフォン、タブレットから24時間オンラインで行うことができ、1回の操作で労働基準監督署と地方公共団体の両方に報告を行えます。

■石綿事前調査結果報告システム
https://www.ishiwata-houkoku.mhlw.go.jp/shinsei/

調査結果の記録を3年間保存

建築物の解体・改修・リフォームなどの工事対象となる全ての材料について、石綿(アスベスト)含有の有無を設計図書等の文書と目視で調査するとともに、その調査結果の記録を3年間保存する必要があります。(令和3年(2021年)4月~)

「石綿障害予防規則」改正(令和5年10月1日)のポイントと対策

前述の通り、令和5年10月1日着工の工事から(※1)、
建築物の解体等の作業を行う場合の事前調査(建築物石綿含有建材調査)は「建築物石綿含有建材調査者」、または令和5年9月30日までに日本アスベスト調査診断協会に登録された者が行うことが義務付けられます。なお、建築物石綿含有建材調査者とは、厚生労働大臣が定める「建築物石綿含有建材調査者講習」を受講し、修了した人のこと。また、3種類の資格があります。

建築物石綿含有建材調査者の種類

  • 一般建築物石綿含有建材調査者

    一般建築物石綿含有建材調査者に係る講習を修了した者で、全ての建築物の調査を行う資格

  • 一戸建て等石綿含有建材調査者

    一戸建て住宅および共同住宅の内部に限った調査(共有部分は除く)を行う資格

  • 特定建築物石綿含有建材調査者

    一般建築物石綿含有建材調査者の講習内容に加えて、実地研修や、口述試験を追加したもので、全ての建築物の調査を行う資格

これらの資格は、建築物石綿含有建材調査者講習登録規程(平成30年厚生労働省・国土交通省・環境省告示第1号)に基づき、都道府県労働局に登録された機関で修得できます。アスベスト事前調査に必要な資格をぜひ、早めに取得しておきましょう。

「建築物石綿含有建材調査者講習」の実施機関

「建築物石綿含有建材調査者講習の実施機関」は、全国に124機関(※2)あり、なお、厚生労働省のサイトから参照できます。また、138,778人(※3)が講習を修了しています。

■「講習会情報」(厚生労働省)
https://www.ishiwata.mhlw.go.jp/course/

アスベストに関わる今後の法改正予定

厚生労働省は、石綿障害予防規則の一部の改正を令和5年8月29日に公布、令和6年4月1日から施行します。その内容は「除じん性能を有する電動工具に関する措置の見直し」です。

現在、石綿の切断などの作業では粉じん発散防止措置として「湿潤化」が義務付けられています。が、改正後は湿潤化だけに限定せず、除じん性能を有する電動工具の使用や粉じんの発散を防止する措置の措置を義務付ける、というものです。施行期日は2024(令和6)年4月1日です。

アスベストなど工事現場での健康被害や大気汚染など、環境保護に関する法令改正は今後もより一層、厳格化されていくことが予想されます。資格の取得や有用な機材の導入など、最新の法令順守に即した、迅速な対応が求められます。

「石綿事前調査報告」におすすめのアイテム

粉塵が多い環境でも撮影できる! 「蔵衛門Pad Mini Tough」(くらえもんパッド ミニ タフ)

工事写真を中心とした施工管理で長い歴史を持つ「蔵衛門」シリーズの工事写真端末。工事写真ともに工事黒板の情報を記録する電子小黒板に対応。さらに、化学強化ガラス採用の頑丈8インチ画面や防水防塵シーリングと耐衝撃バンパーを持つタフネス設計が特徴。防水防塵性能は「国際電気標準会議(IEC)」規定の「IP68」(※4)に対応、。石綿事前調査のように微細な粉塵が飛び交う場所でも使用できます。

「石綿事前調査報告」におすすめのアイテム 蔵衛門Pad Mini Tough

スマートフォンサイズに防水防塵、耐衝撃の堅牢ボディで『蔵衛門Pad』シリーズ史上最高画質のカメラと強力ライトを内蔵したハイエンドモデル「蔵衛門Pocket Tough」もラインナップしています。

石綿事前調査報告」におすすめのアイテム 蔵衛門Pocket Tough
蔵衛門Pad Mini Tough
過酷な環境でも動作する頑丈タブレット

極寒や灼熱の過酷な現場で活躍する、「蔵衛門Pad」シリーズの特別仕様モデル。第2世代型はCPUアップデートによりバッテリー性能や処理速度が向上。

資料請求製品詳細はこちら導入のご相談はこちら▶
蔵衛門Pocket Tough
特別仕様の現場用スマホ

防塵防水かつ耐衝撃の頑丈ボディで、暗所を照らせる最強ライト「くらくらビーム」搭載の現場用スマートフォン。電子小黒板の撮影だけでなく、図面の共有やチャット、通話も可能です。

資料請求製品詳細はこちら導入のご相談はこちら▶

3年間の記録保持も安心! 工事専用クラウド「蔵衛門クラウド」

工事写真、電子小黒板、図面、台帳などを工事ごとに管理・共有できるクラウドサービス。電子小黒板付き工事写真を工事ごとにAIが自動仕分けして保存してくれるので、石綿(アスベスト)調査の結果を3年間保存する上でも安心・便利。データを探しやすいだけでなく、誤って紛失や削除してしまう心配がありません。また、社内のサーバや事務所のHDD容量がひっ迫することもありません。

利用料金:1アカウントあたり660円/月~(プレミアムプラン)

3年間の記録保持も安心! 工事専用クラウド「蔵衛門クラウド」
工事写真からはじめる建設DXプラットフォーム
工事写真からはじめる建設DXプラットフォーム

電子小黒板入り写真を撮影できるモバイルアプリ、パソコン用の台帳ソフト、どこでも写真・図面が見えるクラウドストレージのすべてが使い放題。最大2ヶ月無料トライアルでまずは、お試しください。

※1 厚生労働省では、令和5年9月30日以前着工の工事についても資格者による調査を行うことが望ましいとしています。
※2 令和5年9月1日時点
※3 令和5年7月末時点
※4 あらゆる大きさの固形物、粉塵が内部に侵入せず、かつ一定の水圧で30分間水中に浸かっても有害な影響がない製品に与えられる等級

建設DXプラットフォーム
蔵衛門とは
機能一覧
今すぐはじめる
ログイン
蔵衛門プレミアム
プラン・料金
購入・見積り
見積りを発行する
オンラインストア
蔵衛門Padを見に行く
クラウド
蔵衛門クラウドとは
遠隔臨場
蔵衛門Cam
モバイルアプリ
蔵衛門カメラ(iOSアプリ)
蔵衛門Padとは
蔵衛門Pocket
蔵衛門Pad Mini
蔵衛門Pad
蔵衛門Pocket Tough
蔵衛門Pad Mini Tough
蔵衛門Pad Tough
蔵衛門Pix
業務用タブレット
パソコンソフト
蔵衛門のパソコンソフトとは
蔵衛門御用達DX
蔵衛門一括黒板
蔵衛門一括PDF
蔵衛門図面キャプチャー
導入前サポート
導入事例
お役立ち情報
導入前Q&A
導入前のお問い合わせ
カタログ請求
販売パートナー
導入後サポート
旧サポートページ
導入後のお問い合わせ
証明書一覧
蔵衛門の旧製品
蔵衛門工事黒板
蔵衛門出来形
蔵衛門御用達2021
製品ダウンロード
蔵衛門御用達2021【製品版】
蔵衛門コネクト
蔵衛門ピックアップ
建設業の基本知識
記事カテゴリ一覧
「工事写真」の基本知識
「台帳」の基本知識
「電子納品」の基本知識
「工程管理」の基本知識
「品質管理」の基本知識
「安全管理」の基本知識
「原価管理」の基本知識
「施工計画」の基本知識
「入札」の基本知識
「BIM」の基本知識
「CIM」の基本知識
「NETIS」の基本知識
「CCUS」の基本知識
「DX・IT」の基本知識
「キャリア」の基本知識
NETIS
J-COMSIA信憑性確認
i-Construction
Pマーク
IMSM

株式会社ルクレは、建設業界のDX化を支援します