クラウドも電子小黒板も使える!
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『ルクレ☆オンライン』を開く国土交通省は、2月1日以降に入札手続きを行う直轄工事で「電子小黒板」の使用を認めると通達した。これにより、受注者は従来のデジカメによる撮影か、電子小黒板による撮影か、どちらかを選択できるようになる。今後、電子小黒板の導入が加速することが予想される中、業界を代表する日建連(日本建設業連合会)の杉浦伸哉氏に電子小黒板に対する期待と今後について、語っていただいた。
「目的はデジカメなどの写真データに黒板を入れるという単純なものではない。1000枚近くの大量の工事写真を『いかに早く、楽に、正しく分類するか』であり『業務の効率化を図る』ことが最大の目的だ。電子小黒板を活用した場合、従来方法に比べ撮影・整理に掛かる時間を4分の1程度に短縮できる。この時間を他の業務に充てることができれば時間を効率的に使える。これらは、若年層の入職促進や企業の利益確保、ひいては個人の生活環境の向上にもつながるだろう。今後、電子小黒板が導入されれば写真を上手に活用し、業務を効率化するための自由な仕組みを作ることができるはずだ」
「元請けは協力会社から提出されたデータが改ざんされていないことを証明し、発注者に正しい写真を提出しなければならない。これが元請けの責任だ。この証明は国土交通省などの発注者、協力会社のどちらにとっても非常に重要なこと。改ざん防止の対策がしっかりできているということは、電子データの安全性にもつながり広範囲で使用されるというメリットがある。こういったことも業務の効率化に間違いなくつながるだろう」
「写真管理基準などさまざまな基準が制定されているが、時代の流れに即した内容に随時、変えていく必要がある。例えば、近年のICTツールの成長はめまぐるしい。日建連としてはこのように成長が著しい分野において、半年や1年に1回程度の短いスパンで国交省や関係機関と電子小黒板の利用に関する勉強会や委員会を開き、ユーザーの生の声を聞き、基準改定への意見交換の場としたい。次のステップに移行する枠組みを作っていくことが大事。われわれの準備はすべて整っている。国交省で電子小黒板の導入が始まれば、土木分野での電子小黒板の利用は急速に進むだろう」
日本建設業連合会
土木本部土木工事技術委員会
土木情報技術部会情報共有専門部会長
杉浦伸哉氏