工事写真台帳のおすすめソフト・アプリ 5選-フリーソフトあり

目次

工事写真台帳作成ソフトはどう選ぶ?

ひと口に「工事写真台帳作成ソフト」といっても、無料で使えるフリーソフトから製品の専用ソフトまで、さまざまなものがあります。では、その中からどのように工事写真台帳作成ソフトを選べばいいのでしょうか。

たとえば導入コストの面では、もちろんフリーソフトが圧倒的に優位です。しかし、機能の充実具合や使いやすさ、サポートの充実など、実際の運用を含めて総合的に判断すると、本当のコストパフォーマンスは変わってくるかもしれません。

フリーソフトか、製品の専用ソフトか。ここでは、それぞれのメリットとデメリットを検証。また、おすすめの工事写真台帳作成ソフト・アプリについても紹介します。

工事写真台帳にエクセルやフリーソフトを使うメリット・デメリット

「工事写真台帳作成ソフト 無料」などと検索すると、思いのほか多くのフリーソフトが検索結果に表示されます。「フリーソフトで済むならそれで十分」とも思えますが、やはり万全というわけではありません。

フリーソフトを使うメリット

  • 気軽に試すことができる
  • 使用する環境が整っている

ダウンロードしてすぐに使えるので導入コストがかからず、気軽に試すことができるのはフリーソフトの大きな魅力です。

また、フリーの工事写真台帳作成ソフトはMicrosoft Excel(以降「エクセル」)をベースに動作するものが多数あります。多くの企業でエクセルが当たり前に使われていることから、すぐに使える人もまた多いでしょう。動作環境や基本操作の習熟度といった面が整っているのはメリットです。

フリーソフトを使うデメリット

  • 写真の順番や位置の調整を手作業で行う必要がある
  • 工事写真台帳のテンプレートを自作する必要がある
  • 電子納品の場合、XMLファイルを自作する必要がある
  • 共同作業がしにくい
  • 細やかなサポートが期待できない
  • セキュリティが不安

フリーの工事写真台帳作成ソフトはエクセルをベースに動作するものが多いことは、前述のとおりです。ただ、いうまでもなくエクセルは本来表計算ソフト。工事写真台帳で頻繁に行う「写真画像を貼る」「その横に文字を入力する」などもできますが、それらの操作を重視した設計ではありません。

したがって「写真の順番を変える」作業だけでも、その作業量は膨大になってしまいます。

また、台帳の見栄えと品質を大きく左右する台帳のテンプレートも自作しなければなりません。が、上記のように表計算ソフトは台帳デザインの自由度が低く、質の良いテンプレートを作るのは難しいでしょう。

さらに、電子納品ではXMLファイルを自作する必要があります。電子納品は様々な工事で増えており、提出時は「XMLファイル形式」で出力しなければなりません。しかし、XMLファイルを作るには、高度なIT知識が必要です。

共同作業についても、運用ルールを含めたシステム構築が必要。エクセルのファイル自体は、サーバーを通じて社内で共有・共同作業が可能ですが、複数人で同じ台帳を同時に編集していると一方のデータが保存されていなかったり、上書きされてしまったりする可能性があります。

無料なので仕方のないことですが、サポート体制も期待できません。FAQページがあればいい方で、操作中にわからないことやトラブルがあっても、ネットで調べたり詳しい人に聞くなどして自分で解決するのが基本と考えましょう。

例えば、ハードウェアやOSのアップデートに必ず対応するとも限りませんし、ある日突然、ソフトが起動しなくなるかもしれません。そして、情報漏洩をはじめ、セキュリティ面にも不安があります。

機能はもちろん、これらデメリットやリスクの大きさから、近年では安心で確実な工事写真専用のソフトウェアやアプリケーションを導入する現場が増えてきています。

工事写真台帳作成専用ソフト・アプリを使うメリット・デメリット

工事写真台帳作成専用ソフトを使うメリット

  • 電子小黒板に対応。写真を取り込むだけで、工事写真台帳が自動的に完成
  • 台帳レイアウトは、豊富なテンプレートから選ぶだけ
  • 電子納品も簡単で確実
  • ひとりでも複数でもサクサク作業できる
  • 充実のサポートで安心して使える
  • セキュリティも安心

建設業や工事現場を深く理解したソフトウェアメーカーによって専用に開発された、工事写真の専用ソフトやアプリ。これまで現場監督の方々が困っていたさまざまな課題を解決できるため、工事写真台帳ソフトやアプリがスタンダードになりつつあります。

何といっても便利なのは、電子小黒板への対応。電子小黒板付きの写真を取り込むだけで、工事写真台帳が自動的に完成します。これまで一枚一枚写真を選び、マウスを動かして写真を貼り付けていた手間がまるごと省けます。この時間がなくなるのは大きなメリット。働き方改革にも有効です。

台帳のデザインやレイアウトで悩む必要もありません。豊富なテンプレートから適切なものを選ぶだけ。レイアウトを変更しても、写真や文字の位置が自動的に調整されます。なお、写真の電子小黒板に記入された工事情報も自動転記されるので、台帳作成時に改めて入力する手間もありません。

電子納品に対応したソフトやアプリでは、電子納品のファイル作成も支援。電子納品の知識があれば、高度なIT知識は不要です。

また、エクセルでは、工事の規模が大きくなり、写真が増えてファイルサイズが大きくなると、PCの動作が重くなることがあります。しかし専用ソフトでは、工事の規模が大きくなり、写真が増えても動作の快適さが保たれるよう設計されています。

さらに、クラウドに対応したソフトでは、作業環境の共有機能を標準で搭載しています。同じ工事の写真台帳を閲覧し、作業することもできるので、一層の作業効率化につながります。

サポート面も安心。使い方ややトラブルへの質問はもちろん、導入前の相談や導入後にセミナーを実施するなど、教育サポートも行ってくれるメーカーもあります。

また、ソフトの使用が原因の情報漏洩やウイルス感染などが起こるとメーカーの信用にも大きく関わるるため、セキュリティ対策もしっかりと行われているのが一般的です。

工事写真台帳作成専用ソフトを使うデメリット

  • 導入と運用のコストがかかる
  • 教育が必要

いうまでもなく、製品の専門ソフトは導入と運用に対価が発生します。が、それは台帳作成に限ったことではないので、デメリットとはいえないでしょう。

また、ある程度の教育も必要です。ただし、近頃のソフトやアプリ製品は非常に使いやすく設計されているうえ、使用する人たちもPCやスマホに慣れています。メーカーも導入セミナーを行うなど協力的なため、デメリットとするのは、やはり無理がありそうです。

工事写真台帳作成ソフト・アプリを選ぶポイント

今まで見てきたことから、工事写真台帳作成ソフト・アプリを選ぶポイントとして、以下の点が大切なことがわかります。

台帳作成ソフト・アプリはこの点をチェック!

  • 電子小黒板付き工事写真して、台帳を自動作成できる
  • クラウドからの写真読み込みに対応、台帳作成の分業化や複数人による台帳編集が可能
  • 無料体験での導入検証が可能
  • 長く使い続けられる利用料金
  • 一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の信憑性確認(改ざん検知)技術への対応(搭載)
  • サポートの内容と品質 など

では、これらの条件からおすすめの工事写真台帳作成ソフト・アプリを5本、厳選して紹介します!

おすすめ工事写真台帳作成ソフト・アプリ5選

蔵衛門御用達DX(くらえもんごようたし ディーエックス)

クラウドに対応した工事写真管理システム「蔵衛門クラウド」の工事写真台帳作成ソフト。Windows PCで動作します。

国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」にも登録されている工事写真専用タブレット「蔵衛門 Pad DX」シリーズや、iOS対応アプリ「蔵衛門クラウドApp」などで撮影した電子小黒板付き写真をクラウドから取り込み、自動的に分類。文字情報を転記して工事写真台帳を自動で作成できます。

工事写真をクラウドから取り込めるので、撮影機材とのケーブル接続が不要、複数メンバーが撮影した写真から台帳を作ったり、現場事務所以外の場所でも台帳を作成できます。

なお「本棚」に台帳が並ぶ直観的なUIも特徴。作成した台帳は背表紙も自動的に作成され、工事ごとに仕分けられて棚に並びます。任意の台帳を閲覧や印刷、共有が可能。最新規格での電子納品にも対応します。

また、一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の信憑性確認(改ざん検知)技術を搭載。写真の改ざん判定の心配も不要です。

主な特徴

  • 工種・撮影場所別に写真台帳を自動生成
  • 直感的な台帳管理が可能な手めくりアルバムと本棚機能
  • 工事写真専用タブレット「蔵衛門Pad DXシリーズ」やiPhone・iPadアプリ「蔵衛門クラウドApp」など(要別途購入)電子小黒板対応端末と強力に連携
  • 一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の信憑性確認(改ざん検知)技術を搭載
  • 無料体験(フリープラン)あり

利用料金:1ライセンス 月々880円~(無料で使えるフリープランあり)
メーカー:株式会社ルクレ
※蔵衛門御用達DXの製品詳細はこちら

ANDPAD(アンドパッド)

現場の効率化から経営改善まで一元管理できる、施工管理アプリ。Windows(10以降)、Android、iOSで利用できます。

現場のコミュニケーションをチャットアプリで円滑化。最新の図面や工程表をいつでも、どこからでも確認できるなど、現場の情報共有を重視した設計が特徴。多業種に渡る広範な守備範囲と豊富な機能を備えています。

電子小黒板付き工事写真の撮影と、それに連携する工事写真台帳作成機能もオールインワンで搭載。黒板の作成から台帳作成後の文字編集まで、すべてがアンドパッドで完結します。

国交省が推進する「NETIS(新技術情報提供システム)」にも登録されており、利用者数は38万人以上。新築・リフォーム、商業建築などさまざまな現場で利用されています。

主な特徴

  • 工種・撮影場所別に写真台帳を自動生成
  • チャット機能を中心とした現場コミュニケーションを重視
  • 電子小黒板の作成から撮影、台帳作成だけでなく、スケジュール管理など工事のすべてを一括管理
  • 一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の信憑性確認(改ざん検知)技術を搭載
  • 無料体験なし

利用料金:初期費用10万円+月額(問い合わせ)+オプション料金(問い合わせ)
メーカー:株式会社アンドパッド

現場編集長CALSMASTER(キャルスマスター)

Windows PCで動作する施工現場用ソフトウェア。施工現場に必要な機能をすべて統合。工事単位でデータを一元的に管理することで、何度も同じデータを入力したり、各ツールのデータを結合したりといった余計な手間を省きます。

USBキー方式を採用しているのも大きな特徴。ソフトウェアはPCに何台でもインストールでき、工事の管理・編集・データ作成などを無料で利用できます。そして、提出データ等の出力やアルバム帳・出来形管理表等の印刷時にのみ、購入したUSBキーを接続するという仕組みです。

しかも、このUSBキーは「使い回す」ことが可能。社内だけではなく、協力会社やJV構成会社でも自由に利用できるので、ニーズに合わせた最低限の投資で、施工現場のIT化や電子納品に対応できます。

主な特徴

  • 「写真管理」「アルバム作成」「図書管理」「出来形管理」「工事写真XMLビューア」などをツールとして搭載
  • 電子小黒板対応のiPhone・iPad用撮影アプリ「現場DEカメラ 土木版」(無償)と連携
  • サーバ上の工事データに対応。複数メンバーでの同時編集が可能
  • 国土交通省、農林水産省、NEXCO、北海道開発局 福島県生活環境部などの要領基準案に対応
  • 無料体験あり(ソフトウェアは無料)

利用料金:フトウェアは無料。USBキーについては問い合わせ
メーカー:ダットジャパン株式会社

上出来BEST8 写真管理

Windows PCで動作する写真管理ソフトウェア。Android用アプリ「上出来8現場カメラ」で撮影した写真データを取り込むことで、「電子小黒板」と「デジタル工事写真の信憑性」に対応した写真台帳を作成できます。

上出来8現場カメラの電子小黒板データは、実測値などの項目へ自動転記。台帳作成作業の省力化を図ります。

各写真管理基準に基づいた写真管理区分を工種フォルダイメージで管理。条件による検索機能など、写真整理に欠かせない機能を数多く搭載。出来形管理と連動、写真整理から出来形管理帳票の出力まで、一連の流れで作業できます。

主な特徴

  • 電子小黒板対応のAndroid用アプリ「上出来8現場カメラ」と連携
  • 国土交通省・農林水産省等官公庁や地方自治体、NEXCOなど様々なデジタル写真管理基準に対応
  • 一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の信憑性確認(改ざん検知)技術を搭載
  • 写真管理/出来形管理のどちらからでも入力が可能
  • 無料体験なし(ただし、メーカーにデモンストレーションを依頼することで体験可能)

利用料金:USBキーによる購入(ハードプロテクト版)またはサブスクリプション(Web認証版)契約があります。価格はどちらも問い合わせ
メーカー:株式会社ピースネット

PhotoManager

建設業向けに最適化された工事写真管理ソフトウェア。スマートフォン・タブレット向け電子小黒板アプリ「電子小黒板 PhotoManager」(無料)と連携。撮影した写真を素早く分類、整理して、電子納品やアルバム(写真帳)印刷を行えます。

また「電子小黒板 PhotoManager」で撮影したSVG形式の写真を取り込んで、写真情報画面で表示レイヤを切り替えて確認できます。

「Google ドライブ」「box」「Drop Box」のほか、WebDAV方式のオンラインストレージにも対応。

主な特徴

  • スマートフォンアプリ「電子小黒板 PhotoManager」と連携
  • 出来形管理機能を搭載。エクセル感覚で、すべての測点情報の一括管理が可能
  • 東・中・西日本高速道路(株)、日本下水道事業団などの最新の要領・基準に対応し
  • 一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の信憑性確認(改ざん検知)技術に対応
  • 無料体験あり(すべての機能を1年間利用可能)

利用料金:11,980円
※「PhotoManager」「CALS Manager」「出来形マネージャ」「工事成績マネージャ」「情報化施工マネージャ」のユーザーが追加購入する場合、バージョンアップ料金で購入できます。
メーカー:株式会社ピースネット

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新しい工事写真台帳アプリ『蔵衛門御用達DX』はクラウド上の写真でスピーディーに台帳作成。オンライン電子納品にも対応。

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株式会社ルクレは、建設業界のDX化を支援します。

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