【電子小黒板アプリの正解】導入メリットと選ぶ際の注意ポイントとは?
工事写真を撮影する際に被写体の近くに設置する工事黒板。工事の詳細を記載し、工事写真の撮影目的を説明します。
その工事黒板をデジタル化したものが、電子小黒板。この電子小黒板を搭載したアプリを使って工事写真を撮影することで、従来の木製黒板より大幅に撮影作業が効率化できます。
この記事では電子小黒板の特徴やメリットから撮影方法、電子小黒板を搭載したアプリを選ぶ際の重要なポイントをご紹介します。
目次
電子小黒板とは?
電子小黒板とは、工事写真を撮影する際に配置する、撮影状況(工事名・工種・略図など)を書いた、木製やホワイトボードの小黒板を電子化したものです。
スマートフォンやタブレットにインストールした電子小黒板が搭載されたアプリを使うと、デジタルの黒板が挿入された工事写真を撮ることができます。もちろん電子小黒板は木製黒板と見た目が全く同じです。
電子小黒板のメリット:3つの業務効率化
ここではより詳しくメリットをご紹介します。単に手書きからデジタルになるだけではなく、工事写真撮影業務の各工程で大幅に効率化できる可能性があります。
黒板の作成が効率化される
まずアプリに内蔵されている様々な黒板のフォーマットから、工事に合わせてワンタッチで黒板を選べます。新しい黒板を作成するたびにチョークの文字を消したり、書き換える必要はありません。
似た内容の黒板を作成する場合、元になる黒板をコピー(複製)して一部を書き換えるだけで完成します。過去に使用した略図を登録すれば、ワンタッチで再利用も可能です。
黒板フォーマットを社内ネットワークで共有可能になり、いちから黒板フォーマットを用意する必要もなくなります。
撮影が効率化される
電子小黒板のアプリでは、たくさんの黒板を事前に準備することができます。
撮影時には作成しておいた黒板を選ぶだけなので、効率的に工事写真の撮影を進めることができ、複数の木製黒板を抱えて持ち運ぶ負担はなくなります。
また、電子小黒板はデジタル情報のため、字が汚くて読めない・擦れているということがありません。
現場での工事写真撮影中に作業箇所を引きで黒板をアップで撮影したい場合、従来の木製黒板とデジタルカメラではピンぼけが起こりやすい状況でした。
電子小黒板は撮影する画面に小黒板が配置されているため、作業箇所だけにピントをあわせれば効率的にきれいな工事写真を撮影することが可能です。
見やすく質の高い写真をそろえた工事写真台帳で、発注者からの高い評価も得られます。
写真の整理が効率化される
アプリで撮影した写真と黒板の内容は、工種や種別などの階層ごとに自動的に分類して保存することができます。アプリと工事写真台帳ソフトの互換性があれば、電子小黒板に記載された内容は台帳に自動的に転記され、黒板の文字を手入力する手間も不要になります。
このように電子小黒板は、黒板の作成から撮影、そして台帳作成を含む写真管理まで、工事写真業務全般を圧倒的に省力化・効率化できます。
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アプリを選ぶ際の重要ポイント1:NETIS認定について
NETISとは、新技術情報提供システム(New Technology Information System) の略語。
国土交通省が有用な新技術の公共事業への活用を促進するために、新技術に関わる情報の共有および提供を目的として整備したデータベースのことを指します。
国や地方自治体が発注元となる公共工事に際し、このNETIS認定されたアプリを活用を提案すれば、「工事成績評定での加点の対象」となります。さらに、新技術活用実施報告書の提出が不要となり事務作業の負担軽減となるため大きなメリットがあります。
またNETISには活用効果の評価に基づき技術の位置付けがされており、どの位置付けのアプリを活用するかも加点数にかかわるので確認が必要です。
- 推奨技術
- 準推奨技術要
- 評価促進技術
- 活用促進技術
アプリを選ぶ際の重要ポイント2:改ざんチェックについて
現場が電子小黒板の導入をためらう理由の一つが、「黒板の合成=写真の改ざん」と誤解されやすい点。事実「この写真、黒板がデジタルだけど改ざんしてない?」と問い合わせや証明を求められることもあります。
アプリを選ぶ際には、J-COMSIA「一般財団法人施工管理ソフトウェア産業協会」が提供する改ざん検知機能を搭載しているものを選びましょう。
J-COMSIA(一般財団法人施工管理ソフトウェア産業協会)とは、デジタル工事写真を用いた業務の高度化、効率化を目指した協議会を設営しており、国土交通省も電子小黒板の研究を委託するなど、建設分野における情報化活動の中心的機構です。J-COMSIAの検知方式を搭載した撮影機器やアプリには、それを示すロゴマークが記載されています。
このJ-COMSIAが提供する改ざん検知機能を搭載しているアプリであれば、撮影後に不適切な修正が加えられていないかを確認できます。
発注者から証明を求められた際は、アプリ開発会社が提示している「非改ざん証明書」を取り寄せることができます。
昨今様々なアプリケーションを誰もが自由に作れるようになったこともあり、工事写真と検索すると様々なアプリが出てきます。
ご紹介した2つの注意点に留意し、アプリを選びましょう。
電子小黒板対応の電子端末・アプリの紹介
ここまでご紹介したように、従来の工事写真管理業務に、品質と効率化の両面で革新をもたらす電子小黒板。
最後に、対応OSや独自機能、導入コストなど、魅力や特徴をふまえご紹介します。
蔵衛門シリーズ
工事写真専用タブレット「蔵衛門Pad」は、「カメラのいらない電子小黒板」をコンセプトに2014年に登場。現在までに29業種、300,000件を超える公共・民間工事の現場に導入。
iPhone/iPad向けのアプリ「蔵衛門App」または、過酷な環境でも安心して使える防塵・防水ボディに耐衝撃ケースを標準装備した工事写真専用タブレットもあります。
アプリの主な機能、特徴
- 電子小黒板の作成
- 電子小黒板の豆図描画
- 電子小黒板付き工事写真撮影
- 工事写真の自動整理
- 工事台帳の自動作成
- 工事台帳のExcel、PDF納品版作成
- 写真の電子納品出力
- クラウド上での閲覧、編集
- J-COMSIAの改ざんチェック機能
- J-COMSIA信憑性チェック結果をCSV形式で出力
- 国土交通省認可
- 料金
- 電子小黒板アプリ・連携台帳ソフト:660円~※2ヶ月無料トライアルあり
まとめ
電子小黒板アプリを導入すると、工事写真の撮影から台帳作成まで幅広く現場監督の業務をサポートし、生産性向上が可能になります。ぜひ積極的に電子小黒板アプリの導入と活用にチャレンジしてみてください。
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