負のループから抜け出せない
とはいえ指導もせずに撮影を任せてしまうと、やはり満足できる写真にはならないと、大場氏は言う。
大場氏「『電気設備の機械を撮ってきて』と頼んでも、撮ってくるのは全体の外観だけ。肝心の仕様や型番のプレートの写真がないんです。『明日は必ず撮ってきて!』とか『撮り直し!』などとガミガミ言うと社員のモチベーションが下がりますし、私も言いたくない。満足に指導できないこちらも悪いのですから」
結果、大場氏の負担は一向に減らず、社員は同じ作業の繰り返しで成長できない。このままでは社内の空気が悪くなっていくことも想像に難くない。これでは負のループだ。そうわかっていても、結局は大場氏自ら現場に足を運び、その場をしのいでしまう。ジレンマに頭を痛める日々が続いた。そしてある日、大場氏は『蔵衛門Pad』に出会う。