クラウドではじめる写真業務の「分業」
撮影後の写真整理や台帳作成にも手間がかかる。黒板の内容の文字入力や写真の順番を入れ替えるなど細かな作業が多いからだ。チョークやマジックで書いた文字が見づらい場合、撮影者(黒板の文字を書いた本人)が文字を入力せざるを得ない。
しかし、各現場の監督の負担軽減には、業務を分担する「分業」しかない。そのために不可欠なのは「どんな状況でも黒板の文字が美しく、しっかりと読み取れること」。そして「ネットワーク(クラウド)連携による写真の共有」だ。
これらを実現するため、冨士土木は社内に「DXチーム」を発足させた。リーダーに抜擢されたのは、新卒で入社して4年目の中村朱里氏。府中市の本社に勤務する。そして、工事写真のシステムとして「蔵衛門シリーズ」が導入された。木製黒板は「電子小黒板」になったのだ。