「蔵衛門Padは導入したばかりで、まだ試験運用の段階なんです」と小茅生氏。事実、取材で訪れた足立区の3階建て高度医療施設では、従来の木製黒板を使用した写真撮影と蔵衛門Padでの撮影が半々で行われているという。
(※取材当時)
小茅生氏「20台の蔵衛門Pad は、東京本社、藤沢支店、さいたま支店の管轄する現場に配布されます。(足立区の)この現場には先行して1台が割り当てられているのですが、複数の工事作業が同時進行なので、本当は2台以上必要なんです。それで、やむを得ず木製黒板も補助的に使っています」
従来の黒板と併用せざるを得ないことで、それぞれの良さも再認識できる部分もあるという。
小茅生氏「たとえば晴天の屋外、特に遮蔽物のない屋上などでは、デジタル機器は画面が見にくいのが難点です。もっともこれは、他のタブレットやスマホ、デジカメなどもそうですが」
蔵衛門Padを実際に操作する機会が多い、若手現場監督の春山貴誉氏も次のように述べる。
春山氏「現場でとっさに黒板を作成しなくてはならないことが稀にあります。こんなときも、作成だけを考えれば木製黒板の方が早いですね」