くらえもん☆オンラインで販売中

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『ルクレ☆オンライン』を開く大阪市に本社を構える大鉄工業株式会社。JR西日本の系列会社として建築部門を持ち、幅広い建設・保守事業を手がけている。その建築部門が、大阪市から14階建ての公共住宅を受注した。これと時を同じくして、現場監督育成のために業務効率化の必要性が浮上。特に、工事写真業務の改善は急務だった。その解決策として、蔵衛門Padが導入される。
「業務効率化の最大の目標は、単純作業をいかに軽減できるかにありました」と、大鉄工業株式会社 建築部 担当課長 林則人氏は振り返る。
林氏「工事現場の品質と安全を徹底するためには、若手の現場監督をいかに育成するかが極めて大きな課題です。しかしながら、その障壁となるのが日々の膨大な単純作業。その代表格は、工事写真業務です」
施工の記録となる工事写真の撮影と保存(台帳化)において、発注者に提出しなければならない写真点数は年々増加傾向にあり、場合によっては全数撮影も求められる。今回、大鉄工業が受注した12階建て住宅の案件では、写真が1日あたり200点を超える日も少なくない。そしてその撮影は、若手現場監督たちの仕事なのだ。従来のデジタルカメラとアナログの工事黒板を使って撮影していては、それだけで彼らの1日が終わってしまう。
林氏「工事写真業務も大切なんですよ。とはいえ、結局は“施工個所と工事黒板をひたすら撮る”という膨大な単純作業なのも事実。我々が本当に時間をかけたいのは、安全施策や設計図の確認、計画書の作成など、監督本来の業務である“現場の管理”に関する技術を習得させることなのです」
その課題を解決するキーワードとして、大鉄工業は「電子小黒板」に注目。いくつかのハードウェア、そして電子小黒板アプリを検討し、最終的に蔵衛門Padが選ばれた。その理由を林氏は次のように語る。
林氏「会社としては、ハードウェアはiPadが良かったのですが、防水や耐衝撃仕様でないことから見送りました。また、電子小黒板アプリについても、いくつかの製品を現場で試験的に使ってみた結果、蔵衛門Padのレビューがもっとも納得できるものでした」
そのレビューを担当したのは、同社の大内理史氏と宮瀬修平氏。ともに新卒で入社し、今年で2年目。若手の現場監督として修行の日々を送っている。
大内氏「蔵衛門Padは機能が工事写真に特化されているので、電子機器がそれほど得意ではない私でもすぐに慣れました。余計な機能がないぶん、使い方をイメージしやすいのがいいですね。
当社では工事写真の管理に『蔵衛門御用達』の13、14を使っているので、その面でも多くの現場で馴染みやすいだろうと思いました。現場で使う機器は、とにかく簡単に使いこなせることが大切です。中には、新しい道具や作業フローに抵抗を感じる監督もいますが、これはそういった現場でも導入しやすい。それも、蔵衛門Padを高く評価した点ですね」
宮瀬氏「(蔵衛門Padの)電子小黒板が想像以上に便利でしたね。特に、黒板の作成を事前に済ませてしまえるのがいい。現場では保存しておいた各黒板データを読み込んで撮るだけなので、あらかじめ撮影内容が決まっている工事とは特に相性が良いですね。
あと、電子小黒板のサイズや場所を画面内で自由に拡大縮小・移動できるのもいい。アナログ黒板を使っていたときに困ったのが、(物理的に)黒板の置き場所がないときなんです。でも、蔵衛門Padなら電子小黒板を縮小して好きな場所に移動させられる。空中にだって浮かせておけます(笑)。施工個所も黒板の内容も見やすく記録でき、こういった細々としたことでいちいち悩まずに済むので、現場での撮影時間を大きく圧縮できました」
また、実は当初の業務効率化対象として「(工事内容を確認するための)施工図の管理や持ち歩き」も挙げられたが、これも蔵衛門Padが解決してしまったとのこと。
林氏「図面をPDFにしておけば、その日に必要なものはすべてこれ(蔵衛門Pad)で持ち運べます。図面の運搬や後片付けの手間も不要。本来の現場管理業務まで効率化できたのは嬉しい副作用でした」
大内氏「撮影した写真を台帳化するのも楽でいいですね。事務所に戻ったらUSBケーブルでPCに繋ぐだけ。黒板情報も自動的に転記されて、すぐに提出できる状態にしてくれます。以前はデジカメで撮った写真を見ながら、エクセルに黒板の情報を手入力していました。あんなに大変だった作業がゼロになるなんて」
宮瀬氏「私たちに仕事を教えてくれる先輩が、よく言います。自分たちの時代にもこれがあったら、どんなに楽だったろう、と(笑)」
また、ルクレがiOS用の電子小黒板アプリ『工事黒板』をリリースしたことで、iPadの可能性が復活した、と林氏は語る。
林氏「iPad miniでの運用を検討してみたいですね。蔵衛門Padはあの大きさが使いやすさでもありますが、もっと小さい方が都合がいい部署や役職もあるんですよ」
大鉄工業はどうやら、電子小黒板に大きな可能性を見出したようだ。事実、蔵衛門Padの導入効果は検証中につき、数値的な詳細はまだ出ていないとしながらも、残業については「ほぼなくなった」(林氏)という。
大内氏、宮瀬氏のような若手の現場監督が本来の業務習得に注力できるようになるまで、それほど時間はかからないだろう。お二人をはじめ、より多くの若い人材が育ち、建設業界で活躍できる未来に期待したい。
大内氏と宮瀬氏のレポートをもとに蔵衛門Pad導入を決めた大鉄工業。ただし、導入の決め手がもうひとつあったとのこと。それは、蔵衛門Padが公共工事等で活用する新技術として国土交通省の認可を受け、「NETIS(新技術情報提供システム)」に登録されたこと。その信頼性と安心感は、導入のしやすさに大きく貢献したという。
なお、省庁や地方公共団体などの案件でNETIS登録技術(蔵衛門Padなど)を採用し、必要書類を提出すると、工事成績評定での加点対象になるというメリットがある(※)。
その点にも導入意義を見いだせるだろう。
※加点の方法は地方整備局等によって異なります。
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