有限会社礒田造園は、礒田氏の家族や親戚で構成される。社員数こそ5人と小規模ながら創業約40年を数え、公共事業部門における主な発注者は兵庫県や姫路市と、堂々たる信用と実績を持つ。
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『ルクレ☆オンライン』を開く有限会社礒田造園は、造園事業のほか街路樹の剪定や整備なども請け負う。道路や街路樹の風景は他の現場と見分けにくく、ゆえに工事黒板の情報が重要視される。そんな事情もあり発注者からは可読性改善への要求が年々深刻化。従来の黒板の手法に限界を感じた代表取締役 礒田博也氏は電子小黒板に着目、蔵衛門Padの導入を決意する。
有限会社礒田造園は、礒田氏の家族や親戚で構成される。社員数こそ5人と小規模ながら創業約40年を数え、公共事業部門における主な発注者は兵庫県や姫路市と、堂々たる信用と実績を持つ。
礒田氏「以前は、緑色の工事黒板にチョークで文字を書いていました。が、屋外で手書きでは、きれいに書くのは難しい。かすれて消えてしまう個所もありますし、何度も書き換えて使っているとどんどん汚く、読みにくくなる」
とはいえ、それをひとつひとつ丁寧に書き直す時間は取れないのが現実と、礒田氏は語る。
礒田氏「街路樹の剪定や整備業務は春や秋に集中しがちです。多いときは、同規模の案件が4、5件重なることもある。また、植栽の種類が複数に渡る工事では、検寸状況や植え付けの作業中、作業後も含めて100枚を超える写真を撮ります。こうなると、規定枚数を書いて撮るので精一杯なのです」
そのような状況の中、ある事件が起こる。
礒田氏「ある工事で提出した資料について“黒板の文字が読みにくい”と苦情を頂いてしまったんです。「読めない黒板に意味はない」とまで言われて、かなり厳しく書き方を指導されました。それ以来、文字をできるだけきれいに書くよう指示してはいたのですが、そもそも手を抜いていたわけではなく、改善の余地は少なかった。黒板にホワイトボードに替えてみたりもしましたが、あまり評判が良くなかったので、すぐにやめてしまいました。余談ですが、手書きの黒板は図面を描くのも大変。ウチの場合だと草刈りの図面などですが、時間がかかる上に精確に描くのは結構難しいんですよ」
しかも、時代の潮流は工事写真の撮影点数を増やす方向へと向かっている。礒田氏は、従来の工事黒板の手法に限界を感じていた。そんなとき、彼の手元にルクレからのDM(メールマガジン)が届く。それは、「蔵衛門Pad」の案内だった。
礒田氏「電子小黒板については、聞いたことはありました。が、ゼネコンみたいな大企業が使うものと勝手に思い込んでいまして……。ところがネットで調べたりしているうち、ウチみたいな小規模事業者でも便利に使えるんじゃないか、と思えてきたのです。
(工事写真管理ソフトの)『蔵衛門御用達』をバージョン7から愛用していたので、ルクレ製品には信頼感もありました。早速、現場の実情に詳しい息子を連れて、大阪で開かれたセミナーに参加しました」
「黒板の閉塞した状況を打破したいと思っていたので、私は最初からほぼ導入するつもりでいました」と語るのは、礒田禎章氏。博也氏の息子さんだ。
礒田(禎)氏「セミナーで実物を見て、触って、さらに手応えを感じました。その場で父を説得して、導入を決めました」
礒田造園のワークフローの中で、蔵衛門Padを使う頻度は禎章氏が最も高いという。蔵衛門Padのどんなところを高く評価したのか聞いてみた。
礒田(禎)氏「全部です(笑)。画面が大きく、鮮明で見やすい。タフネス設計なので、現場で使っても安心です。
電子小黒板が写真に合成されるのも、なるほどと思いました。というのも、従来の工事写真では黒板と工事個所の距離が大きな問題だったからです。工事個所が広い場合、引きで撮らないと全景が収まりません。が、そうすると黒板も小さく写ることになり、文字が読めない。
かといって、黒板を前に置いて大きめに写すと、工事個所が(被写界深度の関係で)ぼやけてしまう。その点、蔵衛門Padの電子小黒板は合成なので、黒板と工事個所の両方が常にしっかり写った工事写真を簡単に撮れるのです。黒板の位置やサイズを自在に変更できるのも便利ですね。」
こうして、あれほど礒田氏を悩ませていた「黒板の文字が読めない」というクレームは、蔵衛門Pad導入により、まったくなくなった。加えて、工事写真の撮影に要する時間も圧倒的に短縮されたという。
礒田(禎)氏「文字はフォント、図面もグラフィックなので綺麗ですし、それをデータとして登録して活用、再利用できるので効率的です。今まで半日がかりだった撮影業務が現在は2時間ほどで終わるので、そのぶん現場で他の作業をできるようになりました」
礒田(博)氏「撮影した写真の整理業務も息子がおこなっています。これも大きくスピードアップしましたね。今までは、約100枚の写真を整理するのに1日から2日かかっていたのが、蔵衛門Padと蔵衛門御用達ならその日のうちに終わる。だって操作そのものは、USBケーブルに繋いでチョイチョイで終わりでしょ(笑)。以前使っていた工事写真用のデジタルカメラは、今では倉庫でホコリを被っています」
「ゆくゆくは禎章氏に経営を任せたい」と語る礒田氏。その日が来るまで、親子鷹の活躍はまだまだ続くだろう。その傍らには、いつも蔵衛門Padがある。
蔵衛門Padの「全部」がお気に入りという礒田氏。その中でも、特に好きなのは「小黒板の位置や大きさを自由に変えられる」ところ。礒田造園では業務上、広範囲を写真に収めなければならないことが多く、小黒板の位置や大きさを自由自在に操作できるのは「とにかく便利」なのだとか。
上:従来のサイズの小黒板
下:小黒板を自由に拡縮・位置を変えられる